manten_senryu

満天の星

さみしい夜の句会(月波与生編短詩集Ⅰ)の紹介

2021年2月から始まったTwitter句会『さみしい夜の句会』の2021年の作品を中心まとめた第一合同句集。参加者29名の短詩作品各20編の他、「さみしい夜」「短詩について」をテーマにしたエッセイ19編を収録。さらに29名の作者紹介、川柳作家楢崎進弘氏による句評を収録した。 「さみしい」と感じた人が書き込みたいときにすぐ書き込みが出来て、それを読んだ誰かからすぐにレスポンスがある句会が開催できないか、と考え瞬間的に立ち上げたのが『さみしい夜の句会』になります。 句会、としたのはぼくが川柳人だからで、書き込みは川柳に限定していません。毎週発行している句報では、5・7・5詩、7・7詩、それ以外の詩と表記してあり、つまりは書き込む人にとって詩であればいいとしています。そして詩を読んだ人は「いいな」と思った作品に少しでもコメントを残す。 参加ルールとしてはこれだけです。 (月波与生 「さみしい夜の句会前夜」)
川柳のいま

#2 くちびるにウエハースと川柳ステーション2022~川柳の話  

6月28日(奥付によれば)、なかはられいこさんの句集『くちびるにウエハース』が発行されました。 前句集『脱衣所のアリス』からは21年ぶりの句集とのこと。 21年ぶりとはいえその間に発表された作品は「We ARE!」、「ねじまき句会」で読めるので 句集にはどの句を載せてどの句を落としたのかにも興味がありました。 全5巻でもよかったのに。
満天の星

『川柳の話』第3号 目次から

特集は「細川不凍を読む」 細川不凍の最近作50句とエッセイ 清水かおり、湊圭伍、桑野晶子による作品論 木本朱夏、真島久美子、月波与生による不凍作品を読む「向日葵鼎談」 を掲載。 第二特集は 蔭一郎、しまもと菜浮、真島凉、真島芽と真島久美子、月波与生にる川柳競作 他に「2021年心に残った川柳」アンケート発表 海月漂の川柳ショートショート 真島久美子「川柳のこれからを考える~子供川柳教室から2」 月波与生 「疾走する川柳3」の3回目 など
スポンサーリンク
今日の川柳

#3 お別れに光の缶詰を開ける   松岡瑞枝

光の缶詰を開けると 過去が消えて自分も別なものになってしまうのだろう 見えていたものが見えなくなってしまうのだろう 光の缶詰だからね だから普通は開けない 開けない限りはあなたとわたしの関係は維持される でも 缶詰を受け取ってしまった時点で あなたとわたしは別れることになっていたのである だって 光を見たいじゃないですか しっかり 目を開けて お別れに光の缶詰を開ける 松岡瑞枝 (句集『光の缶詰』(編集工房・円、2001年))
満天の星

『川柳の話』第3号発行いたしました

ようやく発行することができました。 ただいま会員の方、ご予約いただいた方から順に発送しております。 また、ご購読希望の方はWebショップ「満天の星」からご購入可能となっております。 Webショップへは上のメニューよりお入りください。 よろしくお願いいたします。
おとなが読む絵本

#5 ピヤキのママ

表紙は「ニャンイ」という猫の顔である 見るからに凶悪でふてぶてしい 本でも「ふとっちょで くいしんぼうで よわいものいじめの ふだつきの …」 と説明されている オスかメスかも記述がない タイトルが「ピヤキのママ」なのでメスなのかもしれないが オスとして読んだ あの出産の仕方はオスだろう、と思ったけど オスに母性があるのか、という問いかけもあって いろいろ想像させる その「やっかいもののニャンイ」」がピヤキのママなるまでのお話
さみしい夜の句会

さみしい夜の句会報 第71号を発行しました

第71回の参加者は92名でした。 ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。 7月2日に『おかじょうき川柳ステーション2022』の川柳大会に参加してきました。川柳大会参加は2020年1月が最後なので約2年6か月ぶりのリアル大会の参加になりました。久しぶりのため近況報告と情報交換が主でしたが、人の交流が中心となるリアル開会はいいものだと認識しました。 また2年6か月経って以前とは少し違うとこともあり、少しずつ変わっていくのかな、という気もしました。ともあれ、大会が無事に開催されたことは喜ぶべき出来事でした。 『さみしい夜の句会』は365日24時間開催されている句会としてこれからも運営していきます。みなさんの参加をお待ちしております。
今日の川柳

#2 ぼくら逃亡 海がなければ海創る  岩村憲治

川柳人としての起点をどこに持つか、を考えた時個人的にはこの句がそうなんじゃないかと考える。ぼく(ら)のらも甘いしうっとうしいし「海創る」なんては今は中学生すら言わないだろうとは思う。 だがこの句の海は寺尾俊平の「川柳のユートピアの建設」に呼応しているように思えるし何よりわくわく感に溢れている。 「逃亡」が効いているのだ。何からの逃亡だろう。ここはひとりひとりちがっていい、とにかく逃亡するのだ。で、うっとうしい(ら)が生きてくる。理由はそれぞれみな違うが、ぼく(ら)で逃亡するのである。海も創っちゃうのである。 わくわくするじゃないか。 ということで、川柳のことを考えるとき ぼくはこの句を起点としていきたいと考えている。
句集

#3 オンコリンカス 落合魯忠第一句集

秋サケの産卵の様子はテレビで目にした人も多いだろう。 忌を嫌うテレビで見てもサケの産卵は感動的である。そしてその後の運命も。 作者が目にしたものは演出されたテレビの世界ではなく、生々しい現実のオンコリンカスの生涯である。 儚きものの生の憧れと死を恐れない畏怖がこの句集の太い動線となっている。
今日の川柳

#1 蜘蛛男が繋ぐ the end の余韻 月波与生

毎日川柳ということで、これから(ほぼ)毎日、川柳を一句選んで感想を書いていく。 最初は自句を選んだ。今後自分の句を選ぶことはないだろうから。 蜘蛛男は江戸川乱歩を思い出す人もいるだろうが、この蜘蛛男は仮面ライダーのほう。 仮面ライダーの1回目の怪人が蜘蛛男。 初回の仮面ライダーの映像は小学校低学年の自分には結構衝撃的であった。
スポンサーリンク