#3 オンコリンカス 落合魯忠第一句集

句集
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基本データ

著者   落合魯忠 (おちあい・ろちゅう)

     1945年北海道茅部郡森町生まれ

印刷製本 石田製本株式会社

発行日  2022年5月30日

価格   1,500円+税  

※ 句集問い合わせは落合魯忠さん(rochu.otti@vega.ocn.ne.jp)まで

オンコリンカス Oncorhynchus

オンコリンカス(Oncorhynchus)はサケ、(シロザケ)を意味する。

秋サケの産卵の様子はテレビで目にした人も多いだろう。
忌を嫌うテレビで見てもサケの産卵は感動的である。そしてその後の運命も。

「北海道の河川に遡上する秋サケは白鮭であり、四年から五年の回遊生活をした後に一斉に南下する。その一生を北太平洋という大舞台に立ち壮大なドラマを演じた後、その千秋楽を飾るべく徐々に体は婚姻色に染まりはじめる。…」

「種の保存のリアルな例として、サケの産卵の様子がテレビなどで放映されるが、彼らの数千キロに及ぶ回遊の果ての再生と修羅場の様子を見ているに違いない。終焉の地では無残な鮭の屍が累々と重なり、熊が臓腑を喰いちぎり、鳥が眼球を啄ばむという煉獄にふさわしい光景である。」

「高村高太郎の「死ねば死に切り、自然界は水際立っている」という言葉が脳裏をよぎる。」

(自伝的エッセイ オンコリンカス的生涯を巡って)

作者が目にしたものは演出されたテレビの世界ではなく、生々しい現実のオンコリンカスの生涯である。

儚きものへの生の憧れと死を恐れない畏怖がこの句集の太い動線となっている。

作品集から

Ⅰ オンコリンカス的生涯
Ⅱ 北緯56度40分
Ⅲ の、ような
Ⅳ テキーラ
Ⅴ 自伝的エッセイ  の五章。

句集より十句を紹介。

深呼吸してから海を吐き出そう  落合魯忠(以下同じ)

へその緒を口に含んで湾を出る

煮魚になってはじめてほめられる

にゅうねんに洗ったはずの貌がない

全身のどこを押してもでる呪文

ぶつかればあなたも変な音がする

越境の視野いちめんの花いちもんめ

風刺画のヒゲゆらゆらとふらんす語

犀を見て変なところに角が出る

あの箱を開ければ京の御所に出る



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