さみしい夜の句会報 第164号を発行しました

さみしい夜の句会
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                      UnsplashManki Kimが撮影した写真

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さみしい夜の句会報 第164号(2024.4.7-2024.4.14)

第164回の参加者58名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

6月21日の吉野ケ里川柳大会参加のため来週(165号)はお休みで166号(29日発行予定)と合併号となります。また翌22日、さみしい夜の句会のリアル句会を吉野ケ里で開催します。(春風句会)お近くにお住まいで川柳の話をしたい方は参加いただけると嬉しいです。

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◆ 参加者(58名)

しまねこくん、奈津実、帰ってきた笛地静恵、小沢史、syusyu、朝森たけ、何となく短歌、みさきゆう、池田 突波、西脇祥貴、ぽぽら、クイスケ、靈夢、紗千子、古城エッ、輪井ゆう、おかもとかも、西沢葉火、水の眠り、夜鳥、岡村知昭、菊池洋勝、ダリア220、汐田大輝、陰一郎、星野響、りゅうせん、雷(らい)、石原とつき、かれん、涼閑、海馬、石川聡、さー、紗千子、うつわ、亀野歩、エミリー・メープル・ボーン、ヴたこ だょ、souko守宮、くろさわたお、石畑由紀子、まつりぺきん、片羽 雲雀、えみ、東こころ、mugwort、花野玖、Nichtraucherchen、れいすいき、しろとも、ちゃんみーぃ、佐竹紫円、いずみ、STOP60(スー)、てけ=プレーン卿、宮坂変哲、月波与生

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◆ 川柳・俳句

オメガ3ですかキャップの赤ですか いずみ

才能の隣の部屋のエレキング 西脇祥貴

降りつづく雨とじぶんを勘違い 海馬

サロメよりトライアスロンが憎い クイスケ

春の嵐山光三郎の道 帰ってきた笛地静恵

野良チェロが帰りの道をついてくる 石畑由紀子

きみもわたしも置いてきただあれも居ない 石畑由紀子

桜舞うLINEのなかで待ち合わせ 東こころ

涸れてゆく海に挿したままの栞 陰一郎

穴を出たぼくのカウンセラーの蛇 陰一郎

メロメロに萌え萌えキュンな永田町 エミリー・メープル・ボーン

年の数食べた残りの雛霰 菊池洋勝

向日葵が喰わされている菜葉飯 汐田大輝

おふとんを叩けば蝶がいた気配 かれん

滝行へソプラノサックスの四月 りゅうせん

投げ出した太股に湧く蜃気楼 しまねこくん

花びらを舐めて葉書に貼る桜 しまねこくん

横領のぼく大量のぼくに会う 岡村知昭

性別は今川焼と書いておく 小沢史

進化論はなかなか鈍器たり得ない不惑 石原とつき

解らない公式ながめ過ごす夜 まつりぺきん

さいのうをやさしくけすよさくらもち 石川聡

   *

夕焼けは完治したのに/真みどり 奈津実

潮干狩嫁も掘り出し帰りたや syusyu

いつ終はる蜂蜜の糸春の夜 池田 突波

じゃんけんで決めようこれからのこと ぽぽら

花冷えが 寂しさをより 深める夜 靈夢

春の愚者 海が見たいと泣く海月 紗千子

学生の頬張る串刺しの愛 輪井ゆう

蛇口からお湯ではなくて春が出る おかもとかも

さんぽぽが咲いているねえ 西沢葉火

フリージア俯き過ごす日もありぬ 夜鳥

決められない棒の蜜蓮華草 ダリア220

飽きるまで回転扉春うらら 星野響

正解はラッパではない春の闇 雷

ふたり居るときのさみしさ際だって 涼閑

倒れたらどうかそのまま放っといて 亀野歩

墓場にてフェレットとつい見つめ合う souko守宮

宵越しの感情を持ち去った人 くろさわたお

素焼きしたアスパラガスをなぞる真昼 片羽雲雀

簡単に眠れなくなる甘えたい えみ

窓越しの雨おと粛に花筏 mugwort

亀鳴くやビル群望む箱根山 花野玖

悪人の方が『論語』を読んでゐる Nichtraucherchen

春驟雨明日は真面目に働きます しろとも

陽光に溺るるやうにチューリップ 佐竹紫円

借金が照らす闇夜や月明かり 宮坂変哲

   *

歯型かもしれぬ掲示板の窪み  月波与生

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◆ 短歌

職業に「無し」と書くたび背中から刺されるようで「フリー」と書いた  水の眠り

パートナー欲しいですって繰り返す私に助演女優賞くれ れいすいき

幽霊とハーゲンダッツ食べる夜意外に朝も好きなんだって ヴたこ だょ

   *

メメント・モリ実践してると言っとけば知的なヒトと言えなくもない 虚見津山都

透明に閉じていけばいいうたたねの向こうに声が聞こえるように みさきゆう

ベランダで跳ねてるバッタ棲む世界間違えてるね吾と同じだ 古城エッ

手をふって歩くふたたび『せいかつ』の教科書のよな四月道端 さー

表層は黒板消しで消せるけど呪いの文字の跡残りけり うつわ

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◆ 詩・短文

月命日。もう2ヶ月たった。早いな〜。今何してんのかな?
パパの事だから巨乳探しに歩いてるべな(ちゃんみーぃ)  

 ~夢でラーメン行ったぜ元気そうだった(てけ=プレーン卿)

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◆ 作品評から

花びらを舐めて葉書に貼る桜 しまねこくん
 ~強烈。なぜ性愛の句なのか。あえて蛇足を。葉書が手紙の「掛詞」。手紙は古来、玉梓(たまずさ)。結び文。多くは艶書。ラブレター。花弁は、女性のあそこ。舐めた舌で、切手を舐め、桜を貼る。桜は散る。新しい相手ができた。別れのハガキ。たぶん女性同性愛。(帰ってきた笛地静恵)

歯型かもしれぬ掲示板の窪み  月波与生
 ~わはは。ケータイのない時代。駅前にある伝言掲示板は、恋人たちの待ち合わせの、重要な情報源だった。相手が来ない。焦れている。黒板に怒りをぶつける。噛みついている。そういえば、ずいぶん傷がついていて、へこみがありました。(帰ってきた笛地静恵)

恋愛がわからないと打ち込んで出てきた答えに救われました れいすいき
 ~生成AIが苦悩する人間を救う日がくるのは遠くない。逆に自殺を誘導してしまうこともあるだろう。ロボット三原則のようなものが必要かも。(月波与生)

果てしないエンバーミングわらべうた かきもちもちり
春の池の澄んだ遺体もすこし浮く 石川聡
 ~四月の怪談のような句がふたつ。そういえば岡田史子という漫画家に「ガラス玉」という短編集があって……。(月波与生)

ウミウシの未来を語る主要五紙 汐田大輝 

 ~初めてウミウシを踏んづけた時は驚いた。足がどうなったのかと思った。そのウミウシの未来を主要五紙が語る。赤旗紙は何と言うだろうか。(月波与生)

真昼間のあたたかい風となり花の開花を早めてみよう  水の眠り 
 ~弘前公園の桜の開花は4/19→4/22→4/16と変わった。来週には咲くらしい。あたたかい風が吹く明日はタイヤ交換をしよう。(月波与生)

わがままを言わせてもらう君よりも一秒後に僕は死にたい みさきゆう
 ~パートナーより先に逝きたいという男性が多い中で1秒でも後に死にたいという僕は貴重かもしれない。でも一秒後ならほぼ同時、メンドクサイかも。(月波与生)

性別に強いて足すなら蛍烏賊 しまねこくん
 ~男女以外に追加する区分が必要か?という問いに「蛍烏賊」という飛ばしは川柳的でありほどよい軽さがある。(月波与生)

さんぽぽが咲いているねえ 西沢葉火
 ~お散歩する人の足跡にぽんぽんと咲いていきそうですね!足元に春が付いてくるようで楽しいです。(森砂季)

ベランダで跳ねてるバッタ棲む世界間違えてるね吾と同じだ 古城エッ
 ~おはようございます。バッタまだ見てないわ。そろそろ虫も全開ですね。昨夜蚊のおかげで寝れませんでした。ベープ買って無かったのね。(STOP60(スー))

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◆ 第164回句会報ダウンロードはこちらから

第164回句会報(PDF)

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