#4 青森懸川柳年鑑ねぶた 2022年(第3集)の紹介

句集
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基本データ

発行人 髙瀬霜石

発行所 青森県川柳連盟事務局

発行日 令和4年(2022年)5月20日

印刷所 青森文芸出版 (2,000円+税)

題字 渋谷伯龍

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青森懸川柳年鑑ねぶたとは

青森懸川柳年鑑ねぶたとは、青森県在住もしくは青森県の川柳社に所属する川柳人が、その年の作品10句を提出して川柳の年鑑を作り長く記録しましょう(で、あってるかな?)という趣旨で青森県川柳連盟が企画しているもので、今年が3回目。

「発刊にあたって」を読むと1回目が170人、2回目が176人、今回が190人が参加したとのこと。
この数字、他の地域では考えられないかもしれない。当然提出していない人もいるわけで、それを数えるともの凄い川柳人口である。

川柳に限らず俳句、短歌等も盛んなので短詩が好きな県民性なのだろう。
特に川柳は青森県人の気質に合っていると思う。
ほとんどの人は勉強しなくてもすぐ書けちゃうのだ。そこから先はいろいろではあるが。

青森懸川柳年鑑ねぶたとは、そういうアンソロジーである。

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句の紹介

 しゅわしゅわ~っと消えられたなら 此の世 きさらぎ彼句吾

 梅雨になる前に空欄埋めておく 熊谷冬鼓

 愛されていたのかなんて今更ねぇ さいとうみき

 ツタッタッタ氷柱のしずく夜が明ける 笹田かなえ

 碁石置く友よ独りになったのか 滋野さち

 水滴が転がるように逢いにゆく 潤子

 小銭だけ渡され海に立たされる 土田雅子

 わくわくと鬼を待ってるかくれんぼ 中村誠子

 桜蕊降る頃 真水に戻る頃 守田啓子

 気難しい青に逢いたくなり海へ 葉閑女

 二ページ目ニセアカシアの咲く日記 渡邊こあき

 兄の絵は抽象画母は花火のよう 池田千衣子

 その角を曲がれば銀河製作所 岩崎眞理子

 紋白蝶の軌跡どおりに雨が止む 菊池京

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北野岸柳特集

特別賞を受賞されたということで北野岸柳さんが特集されている。

内容は「現代川柳の群像 上巻」(発行:川柳北馬ぐるーぷ)の北野岸柳の項と同じだが、入手しにくい本であるため未読の方も多いだろう。

さらに、現おかじょうき川柳社代表のむさしさんのエッセイ「甦れ、北野岸柳!」が載っている。

岸柳さんの作品から

 寿限無の死そしていつもの暮らしに戻る 北野岸柳 (以下同じ)

 パントマイムで女を晒し首にする

 子糠雨やにわに踊りだす兵士

 芋煮えてますか父よZ旗よ

 かき氷少年すでに恥毛あり

 醒めて 海

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面白いな、と思った人は

購入の問い合わせは青森県川柳連盟、でいいのかな。
まずは事務局長の濱山哲也さんまで確認を。 

他には青森県図書教育用品株式会社 というところで通信販売してるみたいです。


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