さみしい夜の句会報 第162号を発行しました

さみしい夜の句会
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                    UnsplashPriscilla Du Preez 🇨🇦が撮影した写真

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さみしい夜の句会報 第162号(2024.3.24-2024.3.31)

第162回の参加者50名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

『満天の星』ではメルマガを配信します。「さみしい夜の句会」週報発行のお知らせ他、誌上大会、句会、句集発行のお知らせ、川柳についてつらつらと月波与生が書いていきます。メールリストにある方より配信させていただきます。配信ご希望の方は連絡下さい。

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◆ 参加者(50名)

しまねこくん、雷(らい)、かれん、水の眠り、片羽 雲雀、亀野歩、syusyu、汐田大輝、佐竹紫円、西脇祥貴、くろさわたお、クイスケ、石原とつき、おかもとかも、花野玖、りゅうせん、温(ハル)、夜鳥、西沢葉火、帰ってきた笛地静恵、奈津実、古城エッ、蔭一郎、紗千子、酔名、石川聡、池田突波、宮坂変哲、馬勝、れいすいき、souko守宮、朝森たけ、しろとも、たろりずむ、エミリー・メープル・ボーン、凪ちひろ、Tatsuo Kanase、何となく短歌、乃り子、小沢史、城水めぐみ、星野響、岡村知昭、KBLib、梅呂、やは、ゆりのはなこ、輪井ゆう、じぞういぬ、月波与生

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◆ 川柳・俳句

義務/あの世へはひとり携帯せよ 奈津実

フェード・インしてこそ春の夜明けなり 池田突破

たまねぎがさらさらにするわだかまり 石川聡

ファンタならすでに心で飲んでいる おかもとかも

春の雨泣くのも飽きてアジフライ 馬勝

語尾にP付けるカースト木の芽時 馬勝

図書館のサロメ全集を並び替え クイスケ

サロメ初戸山公園飲みでキス エミリー・メープル・ボーン

ごらんあれがプテラノドンの屁の化石 岡村知昭

相槌の代わりに唸る冷蔵庫 しろとも

偽博士の蜜あふれ出すマンドリン 汐田大輝

逆さまの戦車になっていくチューバ 汐田大輝

歌舞伎座の絢爛に似るあわび貝 汐田大輝

ハイヒール脱ぐと転調するうなじ 小沢史

うつくしい紐をおろしてくる月ね 小沢史

花曇いづれは句読点を打つ 夜鳥

穴を出た蛇が訂正するニュース 蔭一郎

ジャパンからニッポンまでの長い雨 Tatsuo Kanase

学年が一つ違へば海女と貝 しまねこくん

巻き寿司の巻を戻して鳥曇 しまねこくん

ぬくもりのどこが痒いか言ってくれ かれん

いろいろとあって竜宮取り壊し りゅうせん

スラッシュは豚の心臓弁だから りゅうせん

春風は薄っすら消える住所録 雷

椿落ちテディベアにも打つ麻酔 紗千子

図鑑から消えたわたしの復元画 城水めぐみ

   *

さくら咲くこころはしぼむ年度末 亀野歩

かんたんにひと信ずるなめばる釣 syusyu

空の涙として枝垂桜かな 佐竹紫円

採寸が済む前の中島みゆき 西脇祥貴

まだ君が保護馬だったときのこと くろさわたお

白目でも黒目でもなく逆王手 おかもとかも

初花や撮らるゝことの衒ひなく 花野玖

時計のパリは戻らない 西沢葉火

花束の影に笑いを隠したね 帰ってきた笛地静恵

水温むまで席を外すと上司 蔭一郎

正解のない質問をする女 宮坂変哲

春月に結膜炎をうつされる souko守宮

ビー玉が喉に詰まった時の味 くろさわたお

数独からこぼれた数字雲に鳥 星野響

花園のセックスレスは柔らかい やは

絶対に目を反らす道路標識 輪井ゆう

   *

おたまじゃくし散り散り兄が欲しかった  月波与生

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◆ 短歌

真夜中の「嗚呼ー」の返事「いいー」と来 あいつはちゃんと親友なんだ 水の眠り

   *

露の世の細く細かく挽けぬ理由さぐれば泡立つ夜の珈琲 片羽雲雀

フライングな童話な馴れ馴れしい思春期 石原とつき

引き上げた荷物の多くは日の目見ずやけに重たい私の歴史 古城エッ

酒なしで気分があがるようなこと全くないタイプの20代後半 酔名

「常識」を何度も何度もぶつけられ壊れました私の良識 れいすいき

日本一なのに開幕ビジターでよりにもよって東京ドーム たろりずむ

今を生く一人ひとりが遺伝子の変異の末端 試されている 何となく短歌

気まぐれで飾られた花かわいそうだね碌な世話もしてやれずに 乃り子

忘れ草のんでしまえばあなたごと愛したことも忘れてしまう KBLib

春雷の轟音さえも子守り歌魔法を使い猫になりたし 温(ハル)

何もかも放り投げたいそんな夜繁華街でも行けたらいいのに 凪ちひろ

三月の有効期限サヨウナラ四月になったらはじめましてを ゆりのはなこ

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◆ 詩・短文

掲載する作品はありません。

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◆ 作品評から

ハイヒール脱ぐと転調するうなじ 小沢史
 ~ハイヒール。これは、いろっぽい。ホテルの部屋に入る。彼女が、スリッパに履き替える。後ろ姿のうなじの表情が変わる。男は、背後から抱き締めたくなる。長調から短調へ。日常から非日常へ。変化するあの一瞬。二人だけの世界へ。見事に捉えた。(帰ってきた笛地静恵)

mamma mia!サブリミナルお父ちゃん 片羽雲雀
 ~「サブリミナルお父ちゃん」が謎。映画『マンマ・ミーア!』を再度観れば何かわかるのかな。(月波与生)

社会派かエンタメ派かと分けんなよ ただ底流に転がる小石 水の眠り
 ~いつの時代のローリングストーンズが好きか?というどうでもいい話で一晩おいしい酒を飲めそうであるが彼らの歌を社会派かエンタメ派かとかくだらないことは言わないだろう。(月波与生)

寄って来る鳩がわたしの目を見ない souko守宮
 ~鳩はだいたいそんなもんだと思うが川柳で読むとドキリとする。中高年のサラリーマンが生まれ変わったらなりたいものの1位が鳥。(月波与生)

それが恋 恋だったんだ「さよなら」と落ちた涙で溶けるバスボム 月立耀
 ~何といっても「バスボム」がいい。そっか、落ちた涙で溶けるのか、、、切ない「バスボム」。(月波与生)

乳歯抜け春の長雨へとつづく 蔭一郎
 ~「乳歯」で始まり「長雨」へ繋げたのは見事。あえて言うなら「つづく」は書かなくても読み手には分かる、かな。(月波与生)

時計のパリは戻らない 西沢葉火
 ~ベルはリンリン鳴るけれど(じぞういぬ)

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◆ 第162回句会報ダウンロードはこちらから

第162回句会報(PDF)

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