さみしい夜の句会報 第157号を発行しました

さみしい夜の句会
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                        (UnsplashAlisa Antonが撮影した写真)

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さみしい夜の句会報 第157号(2024.2.18-2024.2.25)

第157回の参加者は58名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

最近#さみしい夜の句会 と他のタグとの併記が増えているように感じます。こちらは差し支えないのですが、作品と作品に付いたコメントは句会報に掲載されることがあります。二重投稿が問題になる投稿先もありますので十分注意の上タグ付けをお願いします。

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◆ 参加者(58名)

花野玖、しまねこくん、東こころ、片羽 雲雀、石原とつき、何となく短歌、水の眠り、鴨川ねぎ、さー、夜鳥、古城エッ、佐竹紫円、souko守宮、西脇祥貴、池田 突波、岡村知昭、紗千子、おかもとかも、輪井ゆう、ともなう、西沢葉火、石川聡、汐田大輝、エミリー・メープル・ボーン、まつりぺきん、靈夢、ともよ、かれん、朝森たけ、星野響、菊池洋勝、奈津実、みさきゆう、涼閑、ダリア220、海馬、はゆき咲くら、りゅうせん、温(ハル)、月立耀、雷(らい)、snuddle、ヴたこ だょ、霧雨魔理沙、Nichtraucherchen、蔭一郎、馬勝、涼、小沢史、まつもともとこ、帰ってきた笛地静恵、り ん、つきみ、ポッキー、塩本抄、ろうる、絹 真結子、月波与生

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◆ 川柳・俳句

古本をのぞくとずっと雨だった 海馬

踏まれても踏まれてもなお春炬燵 しまねこくん

おしまいの方はマシュマロ春の雪 しまねこくん

斑雪踏むアヴァロンからの還り路 星野響

オリーブか眼球なのか触覚で おかもとかも

鉄塔のてつぺん探す朧かな 花野玖

鍋焼や不器用が割る箸の音 菊池洋勝

町をみる客が一人もいない窓 雷

うらなりの蜜柑に鼻が生えてくる 岡村知昭

黒猫の白目につづく夢の日常 汐田大輝

鯛焼きくらいひとりぼっちで食うよ souko守宮

   *

当事者は沈黙をして冬牡丹 東こころ

レシートと満月折りたたみポケットに 片羽雲雀

矩形波の脈打つ心の臓に杭 鴨川ねぎ

若布汁それだけ飲んで出て行きな 夜鳥

目分量が招いた中島みゆき 西脇祥貴

あらすじというほども無き春の雨 池田 突波

春の日歯茎で噛み切った二の腕 紗千子

赤い椿の監視する通学路 輪井ゆう

吹き出もの顔のデモ隊 西沢葉火

ワクワクをするするすするプニヨンマ 石川聡

前髪ヤバイ人生スゴイ エミリー・メープル・ボーン

キノコみたいな雨に打たれて まつりぺきん

祝日の スノームーンに さようなら 靈夢

過ぎてから煙だったと分かる影 かれん

ナイフで切るしゃくしとしゃもじいにしえと 奈津実

置き去りの過去眠らせて白い冬 涼閑

花粉症野外プレイ無理春泥 ダリア220

カラフルな雨の下モノクロの傘 りゅうせん

X(エックス)を スクロールする 午前二時 霧雨魔理沙

にわとりといぬの声だけ聞いていたい Nichtraucherchen

野を焼いて馬場と猪木は振り向かず 蔭一郎

業務用スープで泣いた多喜二の忌 馬勝

孤独とはご縁の為の待ち時間 涼

嘘をつき過ぎてタオルがやわらかい 小沢史

ほほえんで猫の盛りを聴く今夜 まつもともとこ

   *

空っぽはNORTHFACEにある巷  月波与生

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◆ 短歌

上様と書かれるお方はレジ前で後ろの人に恐縮してる 水の眠り

ティーカップ両手でつつみ冬の空一番光る星をながめる 水の眠り

譲られたカメオブローチが似合うよう背筋を伸ばし歳を重ねる みさきゆう

人恋し 足にまとわりつく猫に君の名前を付けて黄昏 月立耀

重力がある事なんて忘れても涙は真っ直ぐ地面へ落ちて 朝森たけ

チチヤスのかわいいとこを先に食べ今日はチチかなそれともヤスか さー

   *

延長戦を不足しておりましてわたくしを蛹を 石原とつき

丁寧に混ぜて出されたタラコスパの命綱ごと飲み下すいのち 何となく短歌

ミツバチに刺されて泣いた痛さより死んでしまった儚(ハカナ)さに泣く 古城えつ

涙雨まだ止まないでほんものの涙はなかなか流れないから 佐竹紫円

二人きり軽自動車のエンジンとラジオの声が静けさ破る ともよ

塩のようで塩じゃないエプソムソルトに浸かっていれば塩漬けになる はゆき咲くら

愛猫よ今頃誰かの膝の上輪廻転生幸せであれ 温 (ハル)

静寂と不言に宿ることばこそ深く届くと夜は知ってる snuddle

ヒール脱げタイツで踏んだヨソ者の抜け殻を食むわたしは野生 ヴたこ だょ

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◆ 詩・短文

※ 掲載はありません。

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◆ 作品評から

菜の花は急に巡業バスになり 雷
 ~最近は相撲くらいしか「巡業」と呼ばなくなった。以前はプロレスやら演歌歌手やらが「巡業」していたのだが。『急に』の場面転換がいい。(月波与生)

黒猫の白目につづく夢の日常 汐田大輝
 ~「黒猫の」いいですねえ。切れ味が鋭い。目の前を黒猫が横切った。横目で見られた。切れ長の目。白目がきれいだ。それから、どうもおかしい。今日は、妙なことばかり起こる。夢を見ているのだろうか。古い言い伝えを現代に生かした句。(帰ってきた笛地静恵)

人恋し 足にまとわりつく猫に君の名前を付けて黄昏 月立耀
 ~え、好き(唐突な告白シツレイ)(り ん)

一秒に二歩進む人を見ているホントはしゃべるマリモみたいに みさきゆう
 ~「ホントはしゃべるマリモ」がいい。でもホントは喋りだすことをみんな待っているのかもしれない。(月波与生)

投げキスを拾つてみれば蕗の薹 しまねこくん
 ~青森では初春の味としてふきのとう食べます。食べて「ホントに春が来たんだなあ」と冬の辛さから解放された喜びを噛み締めます。まさか投げキスとはね。(月波与生)

古えの星座のように点々をつないで語るボクらの秘密 水の眠
 ~何度も書き直していだだき恐縮です。目に見えない星と星を繋いだ(のような)モノを「ボクらの秘密」としたのはいいと思います。(月波与生)

暖冬にピアノ頓服しています 石畑由紀子
 ~人生に中で今年ほど雪のない青森を知らない、っていうくらいの暖冬。ピアノを頓服している人がいてもしょうかないくらいの陽気だ。海がさっぱりだと釣人がぼやいていた。(月波与生)

ミツバチに刺されて泣いた痛さより死んでしまった儚(ハカナ)さに泣く 古城えつ
 ~昨日見て、ごいすー!って思ったのを今日伝えます(つきみ)

ティーカップ両手でつつみ冬の空一番光る星をながめる 水の眠り
 ~おめでとうございます。凄いですー今ちょうど書店で拍手してました(はゆき咲くら)
 ~わぁ、水の眠りさん、おめでとうございます。(ポッキー)
 ~水の眠りさん、おめでとうございます!!テキストに拍手しちゃいました。ティーカップで手と心を温めながら、慰めながら、憧れを見上げる様子が浮かびました。冬の空一番光る星という表現がとても好きです。(みさきゆう)
 ~おめでとうございます。静かでちょっと寂しさも感じで、素敵な景ですね(佐竹紫円)
 ~おめでとうございます。初めて掲載でいきなり佳作秀歌はすごい。温かな飲み物と、星を眺める主体の吐息が浮かびました。飲み物にも星の光が映っているのでしょうか。星は誰か、憧れの対象を喩えたものと読みたくなります。素敵な景ですね。(塩本抄)
 ~おめでとうございます。綺麗なうたですね。綺羅綺羅お目々の人が見えます。(ろうる)
 ~ロマンチックですね。ステキ。両手がほんのり温められて、一日が無事に終わり気持ちが安らいでほっとしてる瞬間が立ち上りました〜(絹 真結子)

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◆ 第157回句会報ダウンロードはこちらから

第157回句会報(PDF)

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