さみしい夜の句会報 第147号を発行しました

さみしい夜の句会
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さみしい夜の句会報 第147号(2023.12.10-2023.12.17)

第147回の参加者は61名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

合同作品集の参加は12月末まで受け付けます。作品20句、もしくは20首で、既出、新作どちらでもOK。2023年を締め括るつもりで自選して下さい。エッセイの提出は任意(テーマは2023年を振り返って)です。締切は作品が1月末。エッセイは2月末となります。

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◆ 参加者(61名)

川合大祐、しまねこくん、古城エッ、水の眠り、佐竹紫円、さー、西脇祥貴、石川聡、輪井ゆう、元さん、おかもとかも、西沢葉火、花野玖、片羽 雲雀、ヴたこ だょ、りゅうせん、雷(らい)、たろりずむ、蔭一郎、美久羅 せら、早坂ユキオ、うつわ、岡村知昭、みさきゆう、何となく短歌、小沢史、宮坂変哲、中村マコト、温 (ハル)、落ちる星々、涼閑、汐田大輝、凪ちひろ、天やん、嶋村らぴ、千春、菊池洋勝、池田 突波、みや、しろとも、かれん、Moon、比島アルト、Emily (エミリー・ボーン)、夭夭雷、ダリア220、半岬ちろ、小山あすか、ユウ、crazy lover、mine、にじいろのこころ、まつりぺきん、丸山修平、短歌の寒薔薇、雪夜彗星、kikugen、電車侍、シン・シンゴ、森内詩紋、月波与生

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◆ 7・7、5・7・5 (川柳・俳句)

暗闇が大きな声を出せる場所 かれん

ゆどうふふふふふふびどうしててまよ 石川聡

よく冷えた電池で動きだす時計 雷

のどごしが良いねと評判の呪文 おかもとかも

大根を洗って水も洗われる 蔭一郎

フォロワーを全部外して大晦日 中村マコト

みぎかわのからだの水だけがあふれ 小沢史

許すとは昨日の夜の牡蠣フライしまねこくん

正夢の香港に立つ美老人 川合大祐

小雪舞うつげ義春に背鰭無し 川合大祐

抜歯するこれから水を産むために 千春

  *

天網に物申す中島みゆき 西脇祥貴、

右手言うわたしの苦労いつ読むの 輪井ゆう

加速度を教えない雪 西沢葉火

手ぶくろを買ひに羽子板市は明日 花野玖

ゴミの中わずかに我の欠片あり 片羽雲雀

性別を脱着式にしてほしい りゅうせん

サイレントナイトしまうま叱る唄 岡村知昭

大臣の引き継ぎたった一時間 宮坂変哲

まぶたにも母音のトゲが刺さってる 小山あすか

羅針盤失くしさまようラビリンス 涼閑

昨日までの四肢が懐かしい 汐田大輝

瓦解するバベルの塔に冬の月 天やん

行かないでほしい背中をそっと押す 嶋村らぴ

口裏を合す鼬の匂ひかな 菊池洋勝

後ろから抱かれる安堵冬の星 池田 突波

舌で突く眠れる親不知達よ しろとも

燃えているこの怒りの名愛なのか? Emily

冬の部屋あなたのアレだけ暖かい ダリア220

夕焼けの尻尾を踏んでまた明日 小山あすか

曇り空つま先立ちで持ち上げる うつわ

あちこちで今夜もブルークリスマス まつりぺきん

少年は立ち咳一つ聞こえねえ 丸山修平

逆剥けに赤く咲き誇る曼珠沙華 雪夜彗星

死にたい時は猛烈に生きている kikugen

野良猫の 日向ぼこせり 漱石忌 電車侍

   *

鍵穴は叱られそうなことをする 月波与生

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◆ 5・7・5・7・7(短歌)

もうこんな私は今日で終わりますウィッグも羽根も置いていきます みさきゆう

取り皿をふたりで選ぶ日曜日なんとはなしに手を繋いでる みさきゆう

心臓とハートの場所は違うから繕いながら燃やせばいいよ 水の眠り

朝やけの始発電車を待つオタクいっそヲタクと言ってほしいよ 水の眠り

遅れてる電車まつうち短編のヒロインになる夕映えのなか 水の眠り

   *

公園のイチョウの木から黄金をばらまく頃にエントリーする 古城エッ

秒針が刻む時間を聴いている ひとりの部屋はこんなに静か 佐竹紫円

平均を越えない数字あったかいココア混ぜても残る゜。: ・.(つぶつぶ) さー

枯れ落ち葉冬の嵐に舞い上がる道の絨毯風で捲れた 元さん

頬おさえ窓際しゃがみ激昂のメトロノームをひとり聞いてる ヴたこ だょ

自分探しの旅で自分を見つけてきた唯一の例が中田英寿 たろりずむ

暗晦な すっかり更けた冬の夜に一杯注ぐコーンスープ 美久羅 せら

ミルク温め茶葉を揺らし一息一息 淡い夜を行く 早坂ユキオ

何しても思い出す人きっともう見えない君と歩む人生 何となく短歌

速くとけよく効く薬 思い出という名のきつい副作用残し 落ちる星々

イケオジに甘えたくなる午前四時師走の雨が耳に残って 凪ちひろ

退屈に飲み込まれてくほどもなく毎日生きてただ生きている みや

思い出や温もりだって灰となりやがて春には花が芽吹いて比島アルト

生き甲斐を見つけたんだよ いのち燃す作業に浸り死へ抗うさ 夭夭雷

貴方は全うな人だから、おかしな私を好きになったのでしょう? 半岬ちろ

雨上がり夜のベンチに腰掛けて

枕なら無事おしり濡れても ユウ

不自由は己の罪かそこにまだ解き放つワケ沢山あるよ crazy lover

祈るけど、神や仏は信じない 偽善者ぶった君の横顔 mine

私だけ見るわけじゃない人なんて想うばかりで枯れるばかりだ 短歌の寒薔薇

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◆ 詩

如何にもな 好みのひとを 見ただけで
鬼瓦ヅラが デレデレに
其れを見守る
オッサン化した妻 (温)

「ぴぃぴぃと風邪っぴきで書き上実験レポート7本提出涙なしでは語れニャい」
お蔭さまでレポートも期日内に無事提出、体力も回復して参りました。
本当に有難うございます皆様も体調にはお気を付けくださいね (Moon)

これでもか
食べても食べても
食べ足りず
体重計
あすは偽り
頼んだよ (にじいろのこころ)

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◆ 作品評から

許すとは昨日の夜の牡蠣フライしまねこくん
 ~このやさしさは、自分には詠めないです。(シン・シンゴ)

取り皿をふたりで選ぶ日曜日なんとはなしに手を繋いでる みさきゆう
 ~このうた、すきです(森内詩紋)

冬晴や健診センター窓大き 花野玖
 ~健康診断(ドック健診)のときは病気でもないのに病人のような顔をして検査を受けています。何故かいつも快晴で窓から眺める風景にもう戻れないのではないか…と弱気になります。(月波与生)

ジャージ脱ぎジャージに着替えてる厚着 蔭一郎
 ~88歳の父親は朝パジャマを脱いで、脱いだパジャマを着て(着替えたつもりで)起きてきます。ボタンがちょっと苦手になりました。(月波与生)

マフラーを家族に加へれば二人 しまねこくん
マフラーを首に巻かれるバイオリン しまねこくん
 ~「マフラー」という題での2句。それなりの川柳大会に提出しても入選するだろうな、という上手さ。(月波与生)

静電気なのに不思議な顔をして 上崎
 ~~なのに、の~は何を持ってきても動く言葉にはなるのだけど「静電気」は読み手がよい裏切られ方をする言葉で悪くはない。(月波与生)

資本主義なのか精巣の丸 水の眠り
 ~先日引退したイクイノックスの種付け料が2千万の高額にもかかわらずあっと言う間に売り切れたそうである。提句を読んでそんなことを思いじっと手を見る歳末であった。(月波与生)

帰れない向日葵と寝たばっかりに 石畑由紀子
 ~今まで「向日葵」を使った川柳をいくつか書いたが自分の場合は全句向日葵を縦に見てばかりだけどこの句は横にしている。空間の捉え方にハッとしたのであった。(月波与生)

戦争の原因つくる救世主 馬勝
 ~真理だなあ、と思いました。 (花野玖)

燃えているこの怒りの名愛なのか? Emily
 ~夜の帳が下りほとばしる、静かな情念を感じました。素晴らしい句です(いよいよえみ)

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◆ 第147回句会報ダウンロードはこちらから

第147回句会報(PDF)

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