さみしい夜の句会報 第131号を発行しました

さみしい夜の句会
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さみしい夜の句会報 第131号(2023.8.20-2023.8.27)

第131回の参加者は72名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

個人的なことですがコロナに感染したようです。抗原検査では陰性ですが熱が38.6あり明日病院へ行きます。次回週報は合併号の可能性もあります。

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◆ 参加者(72名)

流天、しまねこくん、ダリア220、東こころ、That perches in the soul、さー、古城えつ(さるとび)、石川聡、syusyu、はゆき咲くら、佐竹紫円、水の眠り、hyuutoppa 突波、西脇祥貴、輪井ゆう、石原とつき、元さん、西沢葉火、鴨川ねぎ、うつわ、何となく短歌、太代祐一、雪上牡丹餅、片羽anju 雲雀、crazy lover、もふもふ、花野玖、なさわご、雷(らい)、とるばどーる、ゆりのはなこ、おかもとかも、Born Slippy(モンモン)、上崎、しろとも、蔭一郎、りゅうせん、ひうま、修平、宮坂変哲、ビッケたん、高良俊礼、みおうたかふみ、温(ハル)、海馬、Take、涼閑、fuu_、みんみん、Tatsuo Kanase、汐田大輝、奥 かすみ、睦月ヨシ、萬某、岡村知昭、とびら、あやめ、森砂季、佐竹紫円、行、碧乃 そら、まつりぺきん、ゆう(かっしー)、moca、創 / Soh、たろりずむ、もん、ササキリ ユウイチ、月波与生

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◆ 7・7、5・7・5 (川柳・俳句)

プラスチックの夏並べ寒い店 輪井ゆう

残暑の所為思い出せないあなたのかたち ダリア220

裏方でずつとかかはりたき佞武多 syusyu

いつもいる背中と店主らしき人 雷

とりあえずビール以外のふくらはぎ 海馬

時報とは輪郭がないバトンリレー おかもとかも

巻き戻し再生可能な屋上や 水の眠り

正露丸臭いバスから降りて泣く 岡村知昭

あなたへの裸体をしまふ処暑の風 syusyu

恋文の怪文書めく星祭 花野玖

ポテトチップス白けた咀嚼 丸山修平

空っぽの鳩は空っぽの音出す 修平

送火を炊けば初潮が来た印 しまねこくん

雨の日のこおろぎにだけ停まるバス 蔭一郎

底紅やチアリーダーを少しだけ syusyu

ヌードルの3分のちの嫌な声 太代祐一

どこまでもするめの味の宇宙とは 太代祐一

野次馬は同じ顔して遠花火 しまねこくん

主義あれど種なしシャイン・マスカット 石川聡

北極へ行かない父の巨神兵 西脇祥貴

大気から滝のやうな汗夕立くる 流天

真夜中のアイス、秘密がまたひとつ 東こころ

桃の実を剥く哀しみを剥くやうに 佐竹紫円

母星としてはいわゆる摩擦でいいじゃん 石原とつき

大切に肌身花挿す 西沢葉火

大漁を祝う夢見て猫ころん 鴨川ねぎ

大瀑の底から見上げる宇宙人 うつわ

白雪姫が8Pをする 雪上牡丹餅

角が折れても鬼は鬼 片羽雲雀

木陰涼し灼熱晩夏に変わる葉色 crazy lover

残暑とは名ばかりの日々すすむ酒 もふもふ

今日だけはカーテン越しの月と泣く なさわご

惹かれ合うただそれだけの桔梗かな hyuutoppa

死にたいは生きたいの声八月尽 ゆりのはなこ

片頭痛、でも月に罪はなさそう 上崎

雨も今日という日も容赦なかった しろとも

一線を越えたらサバクトビバツタ りゅうせん

チョメチョメやチョメチョメチョメの蒸し上る ひうま

死んでなければ生きてると言えるのか? 宮坂変哲

買ってない後で2人で買いに行こ ビッケたん

淋しさの呼称に透けている光 高良俊礼

明けぬ夜にふたりぼっちという孤独 涼閑

雷鳴も 控えめ fuu_

密葬は同居だけとは虫時雨 Tatsuo Kanase

理事長の顔が真っ白地蔵盆 汐田大輝

比べ合う空気の抜けた力瘤 睦月ヨシ

秋霖や山羊角の貴殿の顔を踏む あやめ

へーヒーコターャジス人恋の色褐 森砂季

プッテぃんと割るあまりにも永い夜 行

尾灯(テールランプ)「コッチ見ろ!!」AM02:02 まつりぺきん

指のしわ開けばあおい香りする かしくらゆう

空柄のワンピース着た婚約者 もん

死にたくないさ鼻の無い象だって 月波与生

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◆ 5・7・5・7・7(短歌)

たくさんの小わけにされたしあわせをネオンの町で少女がくばる 比島アルト

逆に俳句甲子園で全員丸坊主のチームが優勝したら格好いい たろりずむ

うふふふふうふうふうふふうふうふふうふふふうふふうふふうふうふ That perches in the soul

十回の夏の間の出来事を伝えないまま未使用葉書 さー

家系図も何も無いけど武士の出と酔うたびに出る父の十八番(おはこ)  古城えつ

ありふれた誰かが言った一言に今日も一コマ救い救われ はゆさく

遠い朝薄い明かりが訪れる優しい光心を癒す 元さん

甘い甘い想い出ばかり死に際まで私は覚えていられるでしょうか 何となく短歌

知らぬふりしてるだけなの今のうち弱い私の必殺の武器 とるばどーる

綿飴の雲に乗っかり旅したい雨で雲が溶けぬうちに  温(ハル)

譲られるそんな事は当たり前そう言う顔が街を歩いて Take

おもむろにちょい足りないとふりかけるタバスコ色のワタクシらしさ 奥 かすみ

寺子屋で初めて知った有り難みいつでも麦茶、座布団正座 凪ちひろ

虚構と昔の記憶をたぐり寄せ 今宵もキミの夢を見せられる 萬某

夜遅く 一人起きてる 僕だから画面越しには絆がほしいの とびら

夕立に空も心も洗われて虹が架かれば生き直せるかな 碧乃 そら

得ては失ってもしかしての後悔繰り返す寂しく一途に 月色萌果

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◆ 詩

霊感体質とか見えすぎて困ると感じたことはないけれど、もしそこに幽霊がいるなら、むやみに怖がったり悪者扱いしたりせず、できるだけちゃんとお話を聞いてあげたいって思う。
きっとみんなにわかって欲しい強い思いがあるからこそ幽霊になるのだと思うから。(創 / Soh)

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◆ 作品評から

愛を持て北野武の銃を持て 修平
サルビアを吸ったくちびる武井壮 水の眠り
 ~固有名詞を生かした2句。固有名詞はマリファナに似ているのでほどよい頻度でのご使用を。禁断症状あります。(月波与生)

グレースけりをつけモナコ 西沢葉火
 ~これだけのことを12音で言い切ってしまう言葉の斡旋は凄い。地口が凄さを相殺してしまうのは作者としても痛し痒しか想定内か。(月波与生)

のび太ならどうするだろうと考える 海馬
 ~ドラえもんと登場人物を詠んだ句はアンソロジーを編めるほどだ。始まりは〈ドラえもんの青を探しにゆきませんか 石田柊馬〉と思うがこれより古い句があれば紹介してほしい(月波与生)

 ~「のび太」という固有名詞で誰もが知っているキャラクターの、誰でもない感覚を表現できる。あらゆる人の中に住む「のび太」は、誰でもない「のび太」であることを、改めて感じさせられます。(みおうたかふみ)

白雪姫が8Pをする 雪上牡丹餅
 ~性愛句集倶楽部句、ほかのもふくめていちいちおもしろいです……(ササキリ ユウイチ)
 ~ド直球ストレートで面白いです!ハイホーハイホーと歌いながらこびと達と致す8人の朗らかな景が浮かびますね。原作では猟師に撃たせたはずの白雪姫が魔法の鏡に映った事で王妃自ら始末に行くのですが、この様子が映ったら殺意がどうでもよくなりそうです。(森砂季)

ストライクゾーンクジラ一頭分外す 雪上牡丹餅
 ~クソボールだろ!という突っ込みを期待するが〈まあ、私も結構活躍してるみたいなんですけども、宇宙から見たらもうどうでもいいですね。森田一義〉と言う人もいて(月波与生)

ポテトチップス白けた咀嚼 丸山修平
 ~音が面白いですね。「ポテトチップス」の破裂音もさることながら、後半のsu、shi、so、shaとか。(まつりぺきん)

仕方がないのでジョージ高野で許可する 石原とつき
 ~ジョージ高野と初代タイガーマスク(佐山)は新日本プロレスでの同期。狡猾な男らしい。「仕方ない」「許可する」の言葉がジョージ高野の生き方に吸収される。(月波与生)

非常ベル押せば鰯の眼が並ぶ 蔭一郎
 ~蔭一郎句にはサイケデリックなトリップ感がある。ルーシーはダイヤモンドを抱えて空の上的なのだ。ほとんどの人は「意味不明」だろうが熱狂的読み手が付くと思うのでめげないで(月波与生)

色街の葱はうなじに紅をさす いずみ
 ~川柳は分別がある大人の遊びだ。それを理解できぬ人が増えてつまらない川柳、つまらない場を増やしている。掲句、「色街の葱」がとてもいいが提出できる場が少ない。(月波与生)

午後五時の洗濯槽と海の距離 上崎
さよならを今日いちばんの距離感で 上崎
 ~どちらも「距離」の使い方がとてもいい。10句並べたら素晴らしい世界が現れる予感。わたしたちはすべての存在と一定ではない距離がある (月波与生)

死んでなければ生きてると言えるのか? 宮坂変哲
 ~あ、いまそれ 仕事前はいつもそれ
給料日に額をみて1番思うのもそれ(あおいひなた)

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◆ 第131回句会報ダウンロードはこちらから

第131回句会報(PDF)

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