さみしい夜の句会報 第246号(2025.11.2-2025.11.9)
第246号の参加者は65名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。
#さみしい夜の句会 で発表された作品中でAlex Fyffe(@AsurasHaiku )さんが選句したものを句会管理人の月波与生が解説し句についてAlex さんと議論します。どなたでも議論に参加できますが #LonelyNightHaiku のタグを付けて英語でポストしてください。「日常的に英語を使う人にとって英語で書かれた川柳は面白いのか?」というのがテーマです。英語圏の方のポストを期待します。
Among the works presented at the #さみしい夜の句会, senryu selected by Alex Fyffe (@AsurasHaiku) will be explained by group administrator Tsukinami Yojyou, who will then discuss the haiku with Alex. Anyone can participate in the discussion, but please post in English with the tag #LonelyNightHaiku. The theme is, “Are haiku written in English interesting for people who use English on a daily basis?” We look forward to receiving submissions from English-speaking people.
◆ 参加者(65名)
クイスケ、山羊の頭、しまねこくん、塩の司厨長、西沢葉火、都まなつ、しろとも、宮坂変哲、藤岡あや、三明十種、笛地静恵、あづみのマルコ、片羽雲雀、鈴木正巳、汐田大輝、池田 突波、アリタ別館、安藤 蜜豆、Nichtraucherchen、銀星星郎、佐井杜有、水の眠り、山田真佐明、天然石アクセサリーkiki’s、カオルル、雷(らい)、雨声、砂のような、西脇祥貴、紺野水辺、蔭一郎、青海波、onIce、岡村知昭、石原とつき、空野つみき、こっちゃん、牛田悠貴、美蟲角(びちゅうかく)、もりや、季川詩音、狢川久恒、shirangana、夜ポエム寄る?、石川聡、ゆうたま、ぺろぼっこ、まどけい、おがけん・Ogaken、ひいらぎ、不思議な話のアイン、涼、砂原妙々、野菊の薄荷、星野響、akao、丹野 和、なさわご、よもやま さか、帆井麗、やぶ、ふくろうたかこ、美智子、月波与生
◆ 川柳・俳句
常緑の耳元で骨を強くする クイスケ
灯芯がハオルチアぶる仲保者 クイスケ
胃腸科が膝の上でも大丈夫? クイスケ
ぬけがらのスープの羽音 都まなつ
宇宙人って呼ばれた日 都まなつ
線路沿い波間をつづる 都まなつ
骸骨は月になりたい 都まなつ
一昨年の背中をたたく 都まなつ
ランタンは知恵の輪みたい 都まなつ
全国の山本さんに文化の日 しまねこくん
ギリシャから運ばれる火で芋煮会 しまねこくん
足の毛と紅葉どつちが多いのか しまねこくん
冬柏動きが止まる所作の星 雨声
シャッフルでできた星座は地下鉄座 蔭一郎
流れゆく悪友にだけ棲む魚 蔭一郎
オリーブの実からしたたるみずがめ座 蔭一郎
わからない一角獣に踏まれたい 岡村知昭
もう若くないからアルマジロだから 岡村知昭
肺魚から十一月の効果音 汐田大輝
嘘をつくほとんど水平線に近く 汐田大輝
アカウント凍結冬の陽が赫い 汐田大輝
イノセントワールド氷河期は見捨て ゆうたま
さんざ初夜。さんざ中島みゆき生え。 西脇祥貴
目隠しで唾液が響く月の客 片羽雲雀
三次元には課税 牛田悠貴
俺のほくろだったのにアニメ化されている 牛田悠貴
絶滅の夜を再現する粘土 空野つみき
目隠しをしても鉢巻 西沢葉火
円周率で餃子する 西沢葉火
わりと好きパフェの底上げ 西沢葉火
菊酒や舌に花びら遊ばせて カオルル
芋煮会四方に発泡スチロール カオルル
マッチ擦るマダムが少しいきむ声 山田真佐明
カフェから姑獲鳥の飛んだ夏を読む 山田真佐明
いいおっぱい優しく包むカーディガン 宮坂変哲
てぶくろは逆さに読んで夜は寝て しろとも
*
いつまでもいると思うな親と嫁 山羊の頭
雷は着の身着の侭 塩の司厨長
car radio、Beach Boys、冬初め 三明十種
秋のごとくに散る髪へ 笛地静恵
ドライブインを葡萄酒が逆走していった 笛地静恵
小春日やスカジャン纏ふアメリカ兵 鈴木正巳
ヒーローになりたき猫じゃらしの居り 池田 突波
ニ択はいつも背後から アリタ別館
飲み干せよ水星の水 Nichtraucherchen
駆ける人から街は翔ぶ 銀星星郎
トンネルを出でくるみんな同じ顔 佐井杜有
からり からり イチョウの鳴き声 天然石アクセサリーkiki’s
貼り紙の写真を貼るという手法 雷
精神分析された倉本聰 雨声
深秋や故郷の温度たしかめる 紺野水辺
立冬や落葉の溜まる側溝あり onIce
しみじみ飲めば唄うは方舟なおさらハトポッポ 石原とつき
猫の腹毛 顔をうずめて ふわっふわ こっちゃん
ソプラノのとどく雲間や鷹渡る 美蟲角
アザレアの朽ちゆく花の美しき もりや
Một, hai, ba không phải là bốn 季川詩音
晩秋の 最後を飾る 月光(つきひかり) 狢川久恒
視線はずすパシュラン・デュ・ヴィク・ビル見くびる 石川聡
イノセントワールド氷河期は見捨て ゆうたま
鮫が鮫食べる鯨が鯨燃やす 岡村知昭
何かを求めることが ぼくがいきる 意味なのかもしれない ぺろぼっこ
鼻息が すうすう響く 無垢の部屋 おがけん
忘れるといふことのみの冬の薔薇 ひいらぎ
棺桶に手足が生えて謝罪する アイン
夕暮れの雲に隠れる月きれい 涼
川柳で書いてみようか辞世の句 まどけい
ウェディング・ヴェールの果ての夕花野 星野響
白が好き石鹸が好き泡が好き akao
浦賀では 黒船襲来 右往左往 丹野 和法
暗闇で羊と歌う子守歌 なさわご
*
蟻塚が見える父の臍母の臍 月波与生
◆ 短歌
キーボード打って空き地を埋めるよう二人の話をnoteに記す 水の眠り
きこえるかい ビルの隙間の口笛が 去年と同じ曲を演ってる 藤岡あや
タピオカすらも整列している浮き世にて踏み外す勇気を持てません 青海波
*
雨分けて 濡れることすらも遊びに変えた 子ども二人は並んでスキップ 藤岡あや
芸という仮面の奥で息をする恋の本音は花の刃先に あづみのマルコ
訳もなく赤の口紅買ってみる闇雲に塗るクレヨンみたいに 砂のような
もうずっと思い出すことのない日がぼくらの生活を作っていく shirangana
側にいてなんて言わないただひとつ明日もどこかで生きていてよね 夜ポエム寄る?
ひとしずく毒を垂らして金魚鉢あわい背鰭は祈りに似てる 砂原妙々
◆ 詩
ちいさな夢に身もだえる
ストーブの灯を消したあとに
厚い布団に肩までくるまっている
闇に吹雪が流れている(山田真佐明)
軌道が変わり
地球が月とくっついた
だるまの回転不規則すぎて
太陽系から外れてく
さあ旅立とう
変われない者達へ
せめて新たな夜空だけでも(野菊の薄荷)
◆ 作品評から
足の毛と紅葉どつちが多いのか しまねこくん
~どっちじゃろのう。(よもやま さか)
円周率で餃子する 西沢葉火
~終わりがなさそうですよね。無限に作れてしまいそうです。途中からきっと飽きますね。(季川詩音)
秋のごとくに散る髪へ 笛地静恵
~こ、これは…!切なさを、感じてもいいですか??笑(帆井麗)
ドライブインを葡萄酒が逆走していった 笛地静恵
~おはようございます。昔、国道1号線の保土ヶ谷か原宿(東海道)あたりにあったシウマイの形したドライブインを思い出しました。(やぶ)
さんざ初夜。さんざ中島みゆき生え。 西脇祥貴
~初夜は一度きりのはず、。「さんざ」がついて、いくらでもあるものに。中島みゆきはひとりのはず。でも「さんざ」がついて、しかも生えて、複数の存在に。たったひとつの絶対的存在を求める人々を「さんざ」あざ笑う「さんざ」の存在。さて、次はどこにつくか「さんざ」よ(岡村知昭)
俺のほくろだったのにアニメ化されている 牛田悠貴
~自分の知らないところで世の中は動く。いま全世界の視聴者から喝采を浴びるアニメに、俺のほくろが出演していたとは。いつの間に。俺のほくろが俺から離れてゆく。せめてギャラをくれ。俺のほくろなら、俺をミリオネアにしてくれよ。(岡村知昭)
私とは何か記憶と違う文字 雷
~禅問答になってきたかのような句。生きていると記憶とほど曖昧なものはないと感じるがそれが文字(言葉)だとしたら?認知症の方はそういう世界を生きている。(月波与生)
サポートが切れても柿は吊るすもの しまねこくん
~10月14日、Windows10のサポートが終了した。10のままユーザーは不安な日々が続くがそれでも人生は続く。Win7のユーザーも元気に生きているのだから。(月波与生)
わりと好きパフェの底上げ 西沢葉火
~パフェは量が多いので、多そうに見えて逆に少ない方が嬉しいという人もいるのかもしれません。でも、詐欺だと思いますし、許されませんね。(季川詩音)
~私は底のごまかしは許せないです そして割とあるのが、真ん中部分がスカスカのパフェ 悲しいです(ふくろうたかこ)
カフェから姑獲鳥の飛んだ夏を読む 山田真佐明
~なんだか情景が目に浮かびますね。ページの向こうに漂う夏の熱気と、読みきれなかった物語の余韻——少しの挫折も、あの季節の香りと一緒に思い出になるんですよね。あの本、独特の世界観がありますよね。今なら、また違う気持ちで読めるかもしれません。(美智子)
嘘をつくほとんど水平線に近く 汐田大輝
~冷たい空気の中に、現実と感情の境界がぼんやり揺れているようで——「水平線」や「凍結」の言葉に漂う孤独が、美しくも痛いです。(美智子)


