UnsplashのWouter Supardi Salariが撮影した写真
さみしい夜の句会報 第198号(2024.12.1-2024.12.8)
第198号の参加者は56名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。
現在、詩歌アンソロジー『さみしい夜の句会』第4集へ作品参加を招待しております。DMで招待の連絡があった方は参加をよろしくお願いいたします。また、批評文、エッセイでの参加は自由となりますので、書いてみたい方は管理者まで連絡下さい。招待、募集期間は2025年1月31日までとなります。
◆ 参加者(56名)
水の眠り、胡椒 黒、しまねこくん、蔭一郎、何となく短歌、汐田大輝、ユミヨシ、西脇祥貴、牛田悠貴、むし、nes、朝森たけ、高藤鈴彩、矢口れんと、山田真佐明、西沢葉火、片羽 雲雀、ハッカ飴、帰ってきた笛地静恵、しんいち、流離するおかん時々オクラちゃん桃瀬、有田 衣流(アリタ イル)、リンネリンク、吉永定、宮坂変哲、成瀬悠、しろとも、雷(らい)、菊池洋勝、食いしん坊の食うかい?、鈴木雀、白石ポピー、ビッケたん、松菊梅、古城エッ、ちゅけ彩緒、温水ふみ、かれん、松柏木、石川聡、塩の司厨長、souko、もふもふ、いずみ、fuu_、かわもりもとつぐ、馬勝、人見弐一、みんみん、Pro 下民g team JIRO、ダリア220、suzume suzuki、南ツカサ、優徳太子、バターロール、名犬 ぽち、月波与生
◆ 川柳・俳句
漏れたなら機密漏れないならば葱 しまねこくん
包帯を巻けば包帯から枯葉 しまねこくん
大雪や馬鹿ぢやねえのは誉め言葉 しまねこくん
色眼鏡はずせば冬の町に住む 雷
軸ぶれぬように銭谷陀羅尼助 いずみ
午後からはタコだけになる人気店 汐田大輝
正夢のこわいところだけ削ぐ係 温水ふみ
蝿と居る三面鏡のダダイズム 西沢葉火
憧れている窓女 西沢葉火
さみしさがわっとコンセントになった nes
正義感そのまま奥へお進みください nes
見取り図のくずれて雪の半世紀 nes
折り鶴にされたまんまの注意書き しろとも
好きだった馬を代入してみてね 鈴木雀
いなくなる トロイの馬が閉じる頃 成瀬悠
いなくなる 月刊ムーを読み終えて 成瀬悠
天国の言葉がわかる大統領 汐田大輝
怪獣墓場で見つけた青臭い友情 汐田大輝
月曜の夜明けに臍を見つめない しんいち
痩せている薬買いそめし我慢汁 片羽雲雀
*
現実のひとから輪郭をもらう 蔭一郎
塗料しだいで火器も中島みゆき 西脇祥貴
函数はみどり 点滅するまぶた 牛田悠貴
乱れ髪そっと濡らして淫ら髪 むし
アイドルはいつかはみんな卒業か 季川詩音
宵闇にサザンカの赤 葬送花 矢口れんと
カルピスが泣いた夜から精通し 山田真佐明
薄皮まんじゅう押されてへこむ 笛地静恵
いつか じゃなくていつのまにか 幸せになるのがいいね 流離するおかん時々オクラちゃん桃瀬
子供らが地下迷宮でかくれんぼ 宮坂変哲
牡丹雪狙いをわざと外してる しろとも
場所ではない場所で思い出すだろう 雷
雪渓の形が変る月日かな 菊池洋勝
好きだった馬を代入してみてね suzume Suzuki
脳内でトイプードルを飼っている ビッケたん
山ひとつ越えた辺りのカラスの巣 ちゅけ彩緒
まやかしは薬となって降り注ぐ かれん
板の間に灯油を置いて滑らせる 松柏木
冬晴れあなたの透明な無防備 石川聡
どのよやうに転がろうとも向かう黄泉 塩の司厨長
コンポートドゥペッシュつまり桃缶ね souko
孫の手で掻く妻の背中 もふもふ
沸騰させてはいけないらしい fuu_
目瞑れば技芸天女の肩に雪 かわもりもとつぐ
隙間風俺も窓ぎわトットちゃん 馬勝
釦止む外す練習麻のシャツ 菊池洋勝
パンゲアに君と一緒にとぐろ巻く みんみん
つまらない わかっているのに 再マッチ Pro 下民g team JIRO
日々追われ暦配りにも会わぬまま ダリア220
ポッケから風船をだす小児科医 水の眠り
*
海の絵が描いてるだけの紙芝居 月波与生
◆ 短歌
膨らんだ腹のカマキリその中にぎっしり卵とかつての夫 ハッカ飴
やわらかく透ける冬瓜スープからささくれに効く薬をもらう 水の眠り
透明になる瞬間を知ってるよはじけるくらい笑っていても 白石ポピー
*
もんやりと仕事で悩む義兄の背にこれから光るツリーの葉っぱ 胡椒黒
もう少し生き延びたなら夢のごと笑って話す時が来ますか 何となく短歌
セックスの後に見るよな白濁の酒はわたしを寝かせてくれない ユミヨシ
Wikipedia教えて呉れた叔父さんが先月末に亡くなった事 朝森たけ
今夜も君を探して1人鞄の中の銀河鉄道 有田 衣流
この先に夢も希望もないけれど 曇天の下 祈る気持ちで初雪を待つ リンネリンク
人生の 悟りを得たり と 思ったが 次々現る 超難関
食いしん坊の食うかい?
帰宅して真っ暗な部屋そのままに 真っ暗なまま真っ暗な朝 松菊梅
名が変わり他の誰かになったとて消えない炎抱えたままで 古城エッ
ノーブラ散歩女が全裸コートの男と鉢合わせ恋の街角 人見弐一
◆ 詩・短文
掲載する作品はありません
◆ 作品評から
ポッケから風船をだす小児科医 水の眠り
~ちょっとした ドラえもん(fuu_)
子供らが地下迷宮でかくれんぼ 宮坂変哲
~梅チカは大人が素で迷子になりますしね…。(南ツカサ)
アイドルはいつかはみんな卒業か 季川詩音
~逝去よりは卒業のほうがまし(優徳太子)
透明になる瞬間を知ってるよはじけるくらい笑っていても 白石ポピー
~ボデーを透明にするんだよ、ボデーを。(バターロール)
並べ見る誰にも用のない昼にさみしい夜の句会のタグを 朗読ムメイ
~#さみしい夜の句会 のタグが付いた詩歌をいったいどれくらいの人が読んでくれてるのかわからないが、こういう歌が載ると「読んでくれてるんだな」と思いほっこり。(月波与生)
小鳥のような気持ちが渋滞にとまる 雷
~充実の1句。「渋滞にとまる」での止め方がいい。「~のような」の作り方はなんでもありになるのであまり好きではないのだけどこの句は成功していると思う(月波与生)
憧れている窓女 西沢葉火
~風邪ひいた火男(名犬 ぽち)