さみしい夜の句会報 第239号を発行しました

さみしい夜の句会
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UnsplashAnna Kumpanが撮影した写真

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さみしい夜の句会報 第239号(2025.9.14-2025.9.21)

第239号の参加者は70名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

新しい人がどっと増えて今週は久々に参加者が70名となりました。それに合わせてコメントも多くなり週報も10ページと増えています。週報を載せたポストのインプレッションも常時16,000を超えており活気のある句会となっております。引き続きよろしくお願いいたします。

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◆ 参加者(70名)

クイスケ、しまねこくん。空野つみき、ナル、あづみのマルコ、ぺろぼっこ、a個、美蟲角(びちゅうかく)、涼、笛地静恵、鈴木正巳、汐田大輝、akao、souko守宮、西脇祥貴、ゆうたま、Nichtraucherchen、しろおとも、西沢葉火、しんいち、蔭一郎、天然石アクセサリーkiki’s、リコシェ、季川詩音、石川聡、池田 突波(hyuutoppa)、石原とつき、Nichtraucherchen、佐井杜有、東こころ、青山美樹、秋月祐一、徳道かづみ、ひいらぎ、片羽 雲雀、ねむい、宮坂変哲、雷(らい)、maz mo、青海波、ねるのいつ、都まなつ、najimi、月階柚、支配者の女、その遺影。、水の眠り、霧雨魔理沙、アリタ別館、岡村知昭、水落 瑛、非常口ドット、ARIA、もりや、nes、不思議な話のアイン、山田真佐明、高田つき、まどけい、なさわご、憚譚之傍見、雪夜彗星、星野響、たけいまどか、わたなべじゅんこ、屋久島旅人ガイドの太田さん、コマさん、庶民、ごかん塾、月波与生

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◆ 川柳・俳句

マイクスタンドに住み込む悪の杖 クイスケ

エニシダの炭火まどろむ死にたがり クイスケ

巨峰から北海道へ名義変え クイスケ

秋祭バッドエンドのつかみどり 星野響

近づいて、おなじ煙草の匂いでしょ 片羽雲雀

汚れてる羽根ごときつく抱きしめて 片羽雲雀

今死んであげたのが中島みゆき 西脇祥貴

ぶちまけた崩壊みたいパプリカは 都まなつ

からだからからっぽになるだからから 都まなつ

きつね火を鍵にしなくちゃ閉めれない 都まなつ

虹になる輪廻は二百円かかる 都まなつ

滋賀県のあたりがちよつと痛むんだ 秋月祐一

箱庭にかならず蟹を置きたがる 秋月祐一

ずる休み猫のおでこのにほひ吸ひ 秋月祐一

赤羽の朝のなまづとモヒートと 秋月祐一

萎えた日もフーセンガムに吸い取られ しろとも

原液のまま夏だけを片づける しろとも

るんるんとなまこなんでしょ 石原とつき

世界の終わりを体毛で感じる 汐田大輝

ハイリスク市場に鯉を泳がせる 汐田大輝

あざらしの心になれば恥を知る 汐田大輝

かたちだけ蛇のようだが真人間 汐田大輝

ジャンキーが都営大江戸線ガン見 汐田大輝

脱皮してドーナツになる赤血球 アイン

大福を食うリアル 河童の惰弱 アイン

落ち武者にアッパーカットの洗礼 アイン

アメリカザリガニが取り戻す密書 nes

脳内に百のしゃもじを並べれば nes

ヒトたくさん熊たくさんの駅に着く  岡村知昭

楽しそうですか少女芝居つづく 空野つみき

月面を破いて日記帳にする 空野つみき

ばけものじゃないよ少女のかたちだよ 空野つみき

蜃気楼だと知っていて目を合わす 空野つみき

人として居る猫カフェにて ねるのいつ

蟷螂の顔は思考の現実化 しまねこくん

柿の皮だけで何とかする下着 しまねこくん

太刀魚は曲げれば入る洗濯機 しまねこくん

空耳の耳のかたちをしてる石 蔭一郎

千の手のすべてについたスピーカー 蔭一郎

漁師らと酒酌み交わすたっちょたち 蔭一郎

うつくしい既読がついて金曜日 東こころ

しなちくを噛めばあふれる重力子 佐井杜有

   *

街の隅迷子のひとと藪枯らし ナル

灰になる口づけひとつ長引かせ あづみのマルコ

年を経て同じ野にあれすすきの穂 美蟲角

朝食の後片付けがめんどくせぇ 涼

ショッピングカートの長い坂を走る初秋 笛地静恵

赤い羽根つけ善人の笑み作る 鈴木正巳

肩書きは何も要らない曼珠沙華 akao

くるぶしに鎖骨が会いに行きたがる souko守宮

秘密だよゴジラも通うネイルサロン ゆうたま

あなたの方がライカ犬 Nichtraucherchen

切っても切ってもレモン彗星 しんいち

自転車のライトの幅が僕の幅 リコシェ

人生の始発がいつまでも来ない 季川詩音

白飯に醤油目玉焼き子規の忌 池田 突波

肺の底からの鑓が脳ぶっ刺す 石川聡

チューハイを開けてはじまるひとときが 青山美樹

きみがため 手折りし花の 葉をおもう ねむい

じんわりと煙草が美味い秋の風 宮坂変哲

台本にない役であなたの顔になる 雷

秋の駒エンドロールに米を炊く maz mo

運命線の内側で 西沢葉火

洗剤が生まれ来る子を待って待って najimi

鰯雲 海遊館を 思い出す 霧雨魔理沙

眠れぬ夜に煮凝った夢 アリタ別館

声をかけられぬ定点観測 もりや

まち針を胸に刺さった抜いてくれ なさわご

マッチの日茶白の猫を貰い受け まどけい

熱帯夜人の温もりのみ澱む 雪夜彗星

十六夜の月よ誰もかれも淋しい たけいまどか

   *

五分後のぼくにシャットダウンされる  月波与生

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◆ 短歌

今ぼくの背中に中指で触れた? ミの鍵盤になった気がした 憚譚之傍見

ゆで卵黄身とヒヨコと同じ色並行世界で隣を見ない 青海波

掌に集めたビー玉空に投げ割れるまでをたぶん夢という 青海波

   *

うたうだけがじんせいだとわらってますぼくはひとりで 眼をつむればいつでも夜になる ぺろぼっこ

広がった髪より深い黒色の霜が降りてる土に埋もれて a個

最期に耳に残るのが 遠く聴いた母の心音で ありますように 天然石アクセサリーkiki’s

逃げ下手はひとつを極め、 逃げ上手は未来を増やす。 天然石アクセサリーkiki’s

泣きながら乗った地下鉄あの時に乗車していた人たち ごめん 鈴音

朝露をどうして夜は生むのだろう深き祈りを嘲笑うごと ひいらぎ

今日という日はもう終わり錠剤に託す現実逃避の旅路/水落 瑛

寝息より大きい音のない部屋におぎゃあの声が生まれて狭く 非常口ドット

涙味ましろな夜に背徳のボンボンショコラ夢ととろける ARIA

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◆ 詩

崩れるように空は夕景
かなかなは答えを知らない
胸底のおりを誰も触れない

蛍が山へ光をおくり
私が北へ帰りを待つ

答えるように朝は青く
かなかなはまだ答えを知らない
腰のあたりで
晩夏が光る

蛍は山で挽歌と光り
私は声を帰らずに待つ

山が答える
おはよう、おはよう(山田真佐明)

貴方が今悲しみの中にいるのなら、 そばになにか救いになるものがありますように。 この歌も少しは貴方の夜に月光の毛布をかけられますように。(月階柚)

こわいのなら 一緒に目を瞑ろう 手はつなぐ必要もないだろう?(支配者の女、その遺影。)

いちじくのいろのみず
砂に滲みてもあまい
星はひかりおわった
朝までは消えない目
窓を、見れば会えるよ (高田つき)

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◆ 作品評から

あなたの方がライカ犬 Nichtraucherchen
 ~いろんな捉え方があると思いますが、もしかしたら皮肉を込めているのかもしれません。「なんであの犬が亡くなるの。あなたが代わってあげてよ」って。嫌いな人に言い放っているのかもしれません。(季川詩音)

原液のまま夏だけを片づける しろとも
 ~今年はすごく暑かったから薄めて片付けたいと思いました。でも、思い出までは薄めたくないです。同じ夏でも今年と来年では違います。一期一会なんですね。だから原液のまま片付けたいです。(季川詩音)

柿の皮だけで何とかする下着 しまねこくん
 ~大事な部分がしっかり隠れるかが不安ですね。いずれにせよ、職質のターゲットになりそうです。「下に何か隠してますよね?」ってなるんでしょう。「いいえ、果物の皮です」って。ありえないです。(季川詩音)

千の手のすべてについたスピーカー 蔭一郎
 ~寂しいのかもしれないけど結果的ににぎやかすぎるのでは??(笑)スピーカー1000。しかも一点集中で狙ってくる音響で破壊力は抜群!(わたなべじゅんこ)

最期に耳に残るのが 遠く聴いた母の心音で ありますように 天然石アクセサリーkiki’s
 ~自分がいなくなるとき、両親はきっといないでしょう。自分は親に見守られることなく旅立つ。だからこそ、親の心音を感じたいのかもしれません。最後に残る感覚は聴覚と聞いたことがあります。思い出せたら良いなと思います。(季川詩音)

人生の始発がいつまでも来ない 季川詩音
 ~運ううん 終着・執着は 見えているのに 始まりが来ないの値(屋久島旅人ガイドの太田さん)
 ~どこに行きたいかがわからないと、ホーム(番線)も違うから始発の時間も違うのかもね(コマさん)

チューハイを開けてはじまるひとときが 青山美樹
 ~缶を開けてからすでにひとときははじまってますね。それは大人だけの時間なのかもしれません。においや、音、そのすべてが疲れをふき飛ばしてくれます。(季川詩音)

蜃気楼だと知っていて目を合わす 空野つみき
 ~目をそらす ではダメ?(蔭一郎)

赤羽の朝のなまづとモヒートと 秋月祐一
 ~場所も生き物もちがいますが、百閒先生の『東京日記』に片岡義男きた! というなぞの高揚をおぼえました!(西脇祥貴)

蟷螂の顔は思考の現実化 しまねこくん
 ~カマキリの三角顔。 思考の現実化。か、なるほど。 蟷螂の鎌、やっていれば、顔も三角になる。(庶民)

歴代の春樹の頸を鉢に挿す 汐田大輝
 ~村上と角川くらいしか思いつかないが「歴代」というからにはズラリと春樹が並ぶことだろう。しかも頸。なにが始まることやら。(月波与生)

直さずに読む鏡文字秋の夜 紺野水辺
 ~すこし昔水森亜土さんという漫画家がいて彼女も鏡文字を書くのが速かった。ひらがなですが。「直さずに読」めるのは鏡の国から来たからか。(月波与生)

太刀魚は曲げれば入る洗濯機 しまねこくん
 ~洗濯機の中で、太刀魚がぐるぐる回っている様子が浮かんできます。洗濯機に曲げて入れられて、それでも泳ぎたい、それでも生きたい。曲げて入れて、洗ってしまえと思ったのは浅知恵でした。命の限りぐるぐる回る太刀魚を、ヒト風情が止められはしないのですから。(岡村知昭)

アメリカザリガニが取り戻す密書 nes
 ~「アメリカザリガニが取り戻す密書」 密書奪還の任務完了のザリガニ。取り戻した密書は、己がハサミに固く握りしめる。簡単ではなかった。ハサミも体も、傷ついた。でも今は、痛みよりも喜びが大きい。さて、この密書の内容はいったい何。ザリガニ、どうも聞かされていなさそう。(岡村知昭)

脱皮してドーナツになる赤血球 アイン
 ~「脱皮してドーナツになる赤血球」。ドーナツが脱皮したら赤いのかもしれませんし、赤血球が脱皮したら茶色いのかもしれません。また、ドーナツと赤血球の形に注目してみると、数学でいうとトポロジーの面からもアプローチができたりするのかもしれません。(季川詩音)

倉庫に香水の残り香ある張り紙 雷 
 ~残り香の主はパートおばちゃんだったりしますがこういう一人時間差攻撃的切り取りが非常に上手い。「倉庫」は現実的にそうだったんでしょうが歪めてもよかったかも。(月波与生)

だるまさんがころんだ 脳に風穴 アイン 
 ~4コママンガのような進み方です。「脳に風穴」の訳はまったくわかりませんが読み手にもだるまさんの脳に風穴が開いているのがはっきり見えます。(月波与生)

死の陰に座す夜汽車溶け去る クイスケ
縁側に濡れたこけしが並び立つ クイスケ
 ~こちらは観念的なことを書いているのだけど具象の使い方が象徴的でなんとなくわかったような気にさせる笑。「夜汽車溶け去る」なんてスゲーなと感心。(月波与生)

鳥籠にピアノを置いてほしいです 空野つみ
シロップを羊の群れにかけるだけ 空野つみき
 ~具象のサイズを歪めた句。鳥籠⇔ピアノは固体なのだけど、シロップ⇔羊の群れは形が変化していくものでうまくいってると思う。(月波与生)

滋賀県のあたりがちよつと痛むんだ 秋月祐一
 ~こういう場合でもやっぱり痛み止めの処方が必要なのでしょうか。あの滋賀県のことなのか、あるいは身体を滋賀県にたとえているのか。笑いごとじゃないのに「ふふっ」となりました。 (季川詩音)

漁師らと酒酌み交わすたっちょたち 蔭一郎
 ~タッチょたち、どうやって食っているのかな、とちょっと思いました。骨が多い魚でしたか?(ごかん塾)

ぶちまけた崩壊みたいパプリカは 都まなつ
 ~パプリカの、あの形状を「ぶちまけた崩壊」と見立てた感性が凄いなあと思いました。 それとは別に、掲句からアニメーション映画の『パプリカ』を思い出しました。あの行進シーンはぶちまけた崩壊っぽかったなあと。(石川聡)

近づいて、おなじ煙草の匂いでしょ 片羽雲雀
 ~同じ匂いってなんだか安心しますね。しかも、同じメーカーのものを使っている。親近感がありますね。そして、ヤンキー系の女性が少しビビリな男性に声を掛けているシーンを思い浮かべました。(季川詩音)

逃げ下手はひとつを極め、 逃げ上手は未来を増やす。 天然石アクセサリーkiki’s
 ~すごく素敵な考え方ですね。逃げることも、逃げないことも恥ずかしいことじゃないんだよって。「逃げ上手は未来を増やす」、確かにそうかも。この考えがもっと広まって欲しいです。(季川詩音)

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