さみしい夜の句会報 第257号を発行しました

さみしい夜の句会

Zoltan MatuskaによるPixabayの画像

さみしい夜の句会報 第257号(026.1.18-2026.1.25)

第257号の参加者は47名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

『真夜中句会』、第1回はここ以外案内しませんでしたが24名の参加がありました。2月から第2回句会を始めます。2回句会は空野つみきさんが選者です。ご興味がある方は是非投句ください。

◆ 参加者(47名)

クイスケ、しまねこくん、空野つみき、Nichtraucherchen、輪井ゆう、宮坂変哲、カオルル、西脇祥貴、安藤 蜜豆、あづみのマルコ、ゆうたま、台風のめ、都まなつ、鈴木正巳、塩の司厨長、西沢葉火、雨声、汐田大輝、気まぐれさん、岡村知昭、ナル、三明十種、雷(らい)、霧雨魔理沙、田中美蟲角、水の眠り、片羽 雲雀、akao、松本清展、天然石アクセサリーkiki’s、山田真佐明、白水ま衣、ふくろうたかこ、非常口ドット、東こころ、季川詩音、もん、薄明かり、水彩、蔭一郎、真白(ましろ)といいます。、まどけい、リコシェ、栗井ゆずる、にゃんモフ、ぺろぼっこ(のろわれたぺろ)、月波与生

◆ 川柳・俳句

でもちゃんと胎教するんだよ クイスケ

目が見えたところであなたバカだもの クイスケ

ストーブでごめん愛せなくてごめん しまねこくん

三叉路は葱の傾く方へ行く カオルル

凍つる夜の針金で描くクレッセント カオルル

無臭無味の火は消す中島みゆき 西脇祥貴

白線の先までずっと駿河湾 汐田大輝

白菜のイメトレをして土臭い 汐田大輝

古池に沈めた馬がいい色に 汐田大輝

浦安の先からシャコの共和国 汐田大輝

辞書にない言葉になって逃げる春 汐田大輝

鍵穴が鍵を忘れるような恋 白水ま衣

おでんとは奇譚 後日譚は不要 白水ま衣

魁皇が透けてる内容証明 ゆうたま

わたくしの虚ろが写る遊園地 雷

鍋焼をすする山から来た魚 空野つみき

死がこわい魚のための陶器市 空野つみき

弓として琴に勝ちたい 都まなつ

白亜紀にまた会えるよね 都まなつ

ファゴットの声でおやすみ Nichtraucherchen

なぐさめてくれない鳩を笛にする 岡村知昭

   *

奈落の上に梯子と青信号 輪井ゆう

中抜きと手抜きで施工された道 宮坂変哲

愛し合うように殺し合いましょう 安藤 蜜豆

冬の喪へ一人乗船名簿書く 鈴木正巳

依り代は未だ陽炎で 塩の司厨長

バナナの皮(スパイク付き)西沢葉火

寒木瓜や熱き情けの包みやう 三明十種

凍土(いてつち)の緑の島やあはれなり 田中美蟲角

兎よりわたしを食べてと笑う薔薇 片羽雲雀 

セーターや泣かせてくれなかった胸 akao

暖房の部屋の極ウマあずきバー 松本清展

ある判決を受けて浮かんだこと 天然石アクセサリーkiki’s

呉越同舟がん仲間 ふくろうたかこ

大雪を喜ぶ君は窓の中 非常口ドット

こっそりとホテルに持ち帰る秘密 東こころ

カピパラも廊下を走る師走かな 季川詩音

さすらいのおでん大根沈み暮れ もん

今日もまたスポットライトは他を向く 水彩

ストーブが冷ややかにわたしを見てる 蔭一郎

大寒やつまらぬ洒落を言ってみる まどけい

日曜に見紛うような月の射線 リコシェ

   *

全方位正常位可の事務机 月波与生

◆ 短歌

更新の通知ひとつで夜かわる古い約束まだ消せずゐて あづみのマルコ

教科書の読点をかぞえきったなら指さきに狛犬が吠え出す 台風のめ

糸電話 手繰り寄せる光 母子手帳にも遺書にもない 雨声

真夜中にフレンチトーストを寝かせて 二度寝をする金曜日 気まぐれさん

タテヨコにボクを繋いだ首輪とり部屋出て気づく冬空高し ナル

人が皆 私のもとを 離れても 神の揺るがぬ 愛は絶えない 霧雨魔理沙

衝動と理性のはざま 真夜中の妖しいポテチに誘われて 水の眠り

爽やかな恋はいらない 全力の愛をください愛してください 薄明かり

ゲームして漢字覚えた吾子は今 漢検1級目指しておりぬ 真白

小雨雪 浸みたコートで身をつつみ鈴蘭灯のゆらめく明かり 栗井ゆずる

ままごとのよなむつみごと繰り返してる 期限付きなの忘れたふりで にゃんモフ

◆ 詩 

閉じて開く
あなたは山裾
身一つで敗れた夏に
つぎの冬は素っ気なく病んだ

辿り着いた仙台の町で
冥い夜が大口を開けて
誰かの喚く声を呑み込んで
また閉じて仙台になる

東北震災の年にまだ小さかった猫
三毛が綺麗な配列をして
夜中家を闊歩する
たったひとりで縄張りを張る

あの頃の私と同じに(山田真佐明)

ウイスキーのせいだろうか
音を消して
煙草を吸い煙を吐く
雪も風もない夜
窓を開けても寒くはない
さびしさもないのが不思議だ(ぺろぼっこ)

◆ 作品評から

追う夢もなくて便座は温かく枯れ葉は軽く電車の時間 銀星星郎
 ~スッと「電車の時間」へ視点をずらしたのがいい。温かい便座に慣れるとたまに冷たいと飛び上がるくらいギョっとする。(月波与生)

ごわごわの君の黒髪は心地いい実家の犬に少し似ていて藤岡あや
 ~「実家の犬に少し似ていて」好き嫌いの基準が実家の犬に似ているかどうかなのだ。(月波与生)

置いてきた海の記憶は遠くなり鮮魚は並ぶ冷えたトロ箱 水の眠り
 ~新鮮ということは海の記憶の多さかなとおもってしまう。さすればサバの缶詰には海の記憶は残っていないのだろうか。(月波与生)

ここにゐたゼットン世代 Nichtraucherchen
 ~Z世代ではなくゼットン世代。Z世代自らZ世代を名乗る風潮は物分かりが良すぎて好きになれないがゼットン世代ならば良しとする。(月波与生)

女正月ボンドガールの百代目 しまねこくん
 ~ボンドガールを書いた川柳は初めてだ。しかも百代目。なんと雑。この投げやり感のある百代目が「女正月」のインフォーマルさと響きあっている。(月波与生)

三千の節穴を持つ国技館 汐田大輝

 ~「節穴」は実際の穴もそうだが、見る目がない人の例えとしても使われる。後者として読めば「国技館」がアイロニカルである。(月波与生)


ガッチャン機コ
      コ
      コ
      コ
      宵の松 うつわ
 ~実は多行形式の作品は受け付けてないのだがこれは面白かった。なんであXで入力できる程度の多行型式はよいことにします。(月波与生)

大寒やつまらぬ洒落を言ってみる まどけい
 ~余計に寒くなるんでしょうね。きっと。もう一枚服を着る未来が見えました。でもほっこりします。洒落を言える人がいるなんて、大変あたたかい作品ですね。(季川詩音)

バナナの皮(スパイク付き)西沢葉火
 ~滑らないのかなと思いました。何のために使うのでしょうと思いましたが、そもそもバナナは飛ばすものではありませんでした。(季川詩音)

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