さみしい夜の句会報 第236号を発行しました

さみしい夜の句会
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画像提供:Rebecca Scholz ( Pixabayより)

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さみしい夜の句会報 第236号(2025.8.24-2025.8.31)

第236号の参加者は60名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

今週は「満天の星誌上川柳大会」の締切と重なり発行が遅くなりました。満天の星も月波与生の個人作業からプロダクトごとに人が集まるやり方にシフトしていってます。(ここは当面ひとり運営ですが)今後もプロダクトによってはメンバーを公募する場合がありますのでご協力よろしくお願いします。

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◆ 参加者(60名)

クイスケ、紺野水辺、石原とつき、ひいらぎ、輪井ゆう、空野つみき、しまねこくん、蔭一郎、石川聡、汐田大輝、笛地静恵、山田真佐明、西脇祥貴、ゆうたま、TATSU、西沢葉火、カオルル、鈴木正巳、鈴音、江口ちかる。、岡村知昭、塩の司厨長、季川詩音、冬子、ぺろぼっこ(のろわれたぺろ)、リコシェ、富永顕二、アリタ別館、宙ひろり、岩谷浩司、都まなつ、しんいち、水の眠り、雪平千星、宮坂変哲、ナル、リンネリンク、猫塚れおん、古城えつ、月詠、suzume suzuki、片羽 雲雀、石屋まあく、ゼロの紙、萬某、霧雨魔理沙、しろとも、不思議な話のアイン、海月漂、山田小太郎、まどけい、Tomoko、雪夜彗星、najimi、名犬 ぽち、Yamasaki Radio、さちの扉、非常口ドット、KAZU、月波与生

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◆ 川柳・俳句

秋めいて撫でる襟足の髪 紺野水辺

推し事で片眼鏡だけ虹色に クイスケ

アバターは夜ごとサロメの虫刺され クイスケ

におわないスマホ6つで死の国へ クイスケ

冷夏とは土葬の死語を埋めるべし 笛地静恵 

オクラから映画館までは一族 石原とつき

夏風邪はねつぞうしごろうらみたい 石原とつき

団地妻は(ここで深呼吸)みずでっぽう 石原とつき

人格を一列に並べて殴る アイン

亀がまだ生きてるパラレルワールド アイン

走りだす心残りの休暇明け 片羽雲雀

過去になる今を並行移動する suzume Suzuki

秋の夜を手に招かざる客がくる 蔭一郎

背中からゑのころぐさが生える虫 蔭一郎

街角を揺蕩う汽車に気づかれる 蔭一郎

打ち水の向こう岸からケンケンパ 西沢葉火

フライパン一つで海にできたっけ 西沢葉火

手紙に猿の尾てい骨 西沢葉火

はぐれてもハンバーガーの塾帰り 空野つみき

くるくると樹海へ運ぶレモネード 空野つみき

共食いにならないための隠し味 空野つみき

メルヘンは滅ばない、一口あげる 空野つみき

重心が右脳にあって転ぶ牛 汐田大輝

玉音の初期衝動で割る西瓜 汐田大輝

大概のタカアシガニの脚がない 汐田大輝

法令にない動物は無季とする 汐田大輝

金色の十一月が舌を出す 汐田大輝

爆心を乳で溶く中島みゆき 西脇祥貴

チセキレイチやチチチチと鳴チチチく 季川詩音 

俺は色褪せてしまった扇風機 季川詩音

しめじ食む事後の匂いの人といて 江口ちかる

ウクレレの穴で始まる秋遍路 しまねこくん

八月の過ぎる速さが貝の足 しまねこくん

下ネタを言ひ損なつて虫の音 しまねこくん

ともだちにならう鯊の顔が好き カオルル

中指にとまらせるなら秋の蝶 カオルル

ふと赤ちゃんの匂い胸の奥から 輪井ゆう

好きな子が食べた桃から月が出た 山田真佐明

酔えないの焼きおにぎりはピューリタン ゆうたま

   *

コスモスは咲いて誰かの空望む ひいらぎ

あじさいのかき揚げ?いいえミイラです 石川聡

ムーサよりニーサ奏でる「未成年」 TATSU

秋風や團十郎の絓(しけ)そよぐ 鈴木正巳

真結びで仕舞う八月の記憶を 塩の司厨長

夏シャツや暮れて黄昏時の街 yuto_pachypodium

なにもいらないあなたがそこにいるだけで ぺろぼっこ

チリコンカン/ブラッシャイ 富永顕二

曲名も思い出せずにノイズ焼く アリタ別館

炎昼や庭の花壇の草青む yuto_pachypodium

東京駅へ入れる隠し包丁 しんいち

俺だけを見つめて欲しい扇風機 宮坂変哲

魂が夏の祭りを飛び跳ねる 石屋まあく

過ぎ去った 日々は決して 戻らない 霧雨魔理沙

パレットに絞り出す青ソーダ水 しろとも

クレヨンを夕焼けにする 海月漂

早朝に秋の気配とすれ違い 山田小太郎

猛暑日や猫を写メするお風呂の日 まどけい

オウムガイ背中の時計は明早し 雪夜彗星

オンザロック解除スル目 塩の司厨長

青い目の大人になれぬ僕の夏 najimi

   *

大の字と犬の字間違え寝る犬 月波与生

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◆ 短歌

輪郭のあやしい穴をたどるたび会田誠のドロップキック 水の眠り

ふくろうのような鳴き声もの憂げに夏のおわりを夏のおわりを 都まなつ

   *

あなたより先に死にたいあなたには傷つかないで暮らしてほしい  鈴音

ねむれない夜を過ごした痕跡をコンシーラーでくまなく隠す リコシェ

さっきまでどんなに幸福だったっけ変な名前の眠剤を飲む 宙ひろり

円卓を 囲んで喋り ほろ酔えば 想い出浮かび 唇噛んだ 岩谷浩司

喪失を紛らす25時お徳用ドーナツ喰らうサトゥルヌス 雪平千星

膝小僧抱えたボクが見上ぐのはネットちかちかキミへのシグナル ナル

秋風が淋しさ連れてやってくる 残暑にそっとしがみつく夜 リンネリンク

鍵失くし途方に暮れる秋の暮湿り気の増すエコバッグ提げ 猫塚れおん

窓口で額の汗を拭いつつ誰も知らない夢を数える 古城えつ

雷鳴が遠くで唸る しまった洗濯物が出しっぱなし 振り出しに戻る 月詠

違う窓から同じ夜へ星を上げ誰かの何かを少し動かす 非常口ドット

人の波 駆け抜けていく 生きてれば 僕はトンネル あなたは灯り 萬某

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◆ 詩

私の先をゆくものを、許したくない。それを言明するものの存在を、確かめたくない。美しいもののあきらめに、ため息つきたくない。それを徳とするものの証左を、あかしたくない。あなたが正しく美しく軽やかで可憐であればあるほどに、その知性の発露を仰ぐことの、おそれを殴りたくなる。それが昔ばなしのように、私の獣性を引き出す大きな引き金として、ずっとこころを支配している力だ。私は小さな男だ。あなたは大きな愛だ。(山田真佐明)

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◆ 作品評から

八月の過ぎる速さが貝の足 しまねこくん
 ~とはいえ九月にっこり九月だぞ。(名犬 ぽち)

下ネタを言ひ損なつて虫の音 しまねこくん
 ~わはは。囲炉裏端で、若者たちが盛り上がる。話に参加したい。怪談。そして、猥談。ここだ。しかし、話は次へ流れる。しまった。虫の音が、耳に大きく聞こえる。(笛地静恵)

しめじ食む事後の匂いの人といて 江口ちかる
 ~こちらの作品のほうが好い、とわたしは思いました。(Yamasaki Radio)

金色の十一月が舌を出す 汐田大輝
 ~十一月。秋と冬の端境ゆえに、薄味な印象はぬぐえない。「金色」は散るいちょうでもあり、十一月そのものが隠し持つ、煌めきでもあろう。「舌を出す」十一月。薄味結構、地味結構。自分は自分を貫くまで。十一月からの、仕返しのあかんべー。(岡村知昭)

あじさいのかき揚げ?いいえミイラです 石川聡
 ~「ミイラです」で一安心の自分。 かき揚げよりミイラのほうが怖いはずなのに。 もし「あじさいのかき揚げ」だと、 食べてしまうから? 食べてからミイラとわかったら、 取り返しつかないから? とにかくミイラと気づいてよかった。 あじさいのかき揚げ、食べてみたかったけど。(岡村知昭)
 ~いろんなかき揚げがある中で、なぜアジサイだと思ったのか謎です。でも、ミイラというのは本当に何かのミイラでは無くて、何かをミイラにたとえているのかもしれません。アジサイのかき揚げだけれども、見た目がまさにミイラである。そう感じました。(季川詩音)

背中からゑのころぐさが生える虫 蔭一郎
 ~悪夢に出てきそうな“化け物”ですな(石原とつき)

ねむれない夜を過ごした痕跡をコンシーラーでくまなく隠す リコシェ
 ~何か悩みがあって、その気持ちから大切な身体を傷つけてしまった。それを見えないように、周りから心配されないようにコンシーラーで隠した。強い苦しみを表現していると思いました。(季川詩音)

好きな子が食べた桃から月が出た 山田真佐明
 ~「好きな子が食べた桃から月が出た」。なかなかロマンチックです。給食を思い浮かべました。月=好きという暗示とも考えられます。(季川詩音)

つくつくとぼうし派きのこたけのこ派 しまねこくん
 ~リズムが気持いい。「つくつくとぼうしきのこ派たけのこ派」じゃないの?(月波与生)

好きな子にぼくはペダルとして飼われ 蔭一郎
 ~好きな子シリーズその2、「ペダルとして飼う」好きな子も怖いが、句全体から幸福感が漂っているので「ぼく」はもっと怖い。(月波与生)

森にいる少女はすべて毒キノコ 空野つみき 
 ~毒キノコは華やかで食感も悪くないが後でとんでもないことなる、という読みをされたくないのであればもう少し工夫がいるかもしれない。(月波与生)

街角を揺蕩う汽車に気づかれる 蔭一郎
 ~現実と非現実が出会った瞬間だと思いました。 その汽車自体が何かの命を持っているのか。それとも中に乗っているナニカに気づかれたのか。色々空想が膨らみますね。(アリタ別館)

中指にとまらせるなら秋の蝶 カオルル
 ~こんな句、好きですね。中指が良いですね。以外と蝶々止まってくれるのですよね。あれ~言葉が通じるのかななんて思ったことあります。(さちの扉)

ヘソ曲げてかけ子華やぐカンボジア クイスケ 
 ~「かけ子華やぐカンボジア」とはなかなかリズムもいい。いわゆる闇バイトの暗躍のことと想像するがそこは「ヘソ曲げて」で終わり。以下省略の割り切りが面白い。(月波与生)

江ノ島が見える手前で燃やす手記 汐田大輝

 ~♪江ノ島が見えてきた 俺の家も近い~ は勝手にシンドバットだが、「手記」となるとあの騒がしさとな別な内省的な調べを感じる。江ノ島を見て我に返るのだ。(月波与生)

俺だけを見つめて欲しい扇風機 宮坂変哲
 ~夏、というか最近は春や秋も、扇風機が手放せないですね。扇風機に恋をしているような感覚になります。「もうどこに行かないでくれよ」って(季川詩音)

フライパン一つで海にできたっけ 西沢葉火
 ~フライパンの裏に惑星はできる(KAZU)

俺は色褪せてしまった扇風機 季川詩音
 ~色褪せてしまった扇風機と家出(蔭一郎)
 ~色があせてしまうくらい長い時間が経ってしまったことへの気づきと、何処かしらの後悔感も滲み出ていると思いました。もうすぐ時期的にまた片付けられてしまう運命も感じているのでしょうかね…。 (アリタ別館)

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