さみしい夜の句会報 第113号を発行しました

さみしい夜の句会
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さみしい夜の句会報 第113号(2023.4.16-2023.4.23)

第113回の参加者は94名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。

「さみしい夜の句会」設置者の月波与生が運営している満天の星(https://mantennohosi.official.ec)にて点滅社さん(@tenmetsusya)発行の書籍を販売することになりました。点滅社さんは「ニーネ詩集 自分の事ができたら」「展翅零第一歌集 incomplete album」など詩歌本を中心に発行している出版社です。よろしくお願いいたします。

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◆ 参加者(94名)

石原とつき、奥かすみ、とし、鴨川ねぎ、M*A*S*H、しまねこくん、ぱさ、岡村知昭、はゆき咲くら、najimi、屑乃ハコ、む~みんママ、石川聡、西脇祥貴、山田真佐明、たろりずむ、凪ちひろ、輪井ゆう、元さん、おかもとかも、弌定住佳、しろとも、daist、西沢葉火、佐竹紫円、何となく短歌、上崎、菊池洋勝、まつもともとこ、*紫陽花*、えびらい、ゆう、萩原 アオイ、きのきよせ、こたろう、えみ、まつりぺきん、東こころ、花野玖、まめのすけ、森砂季、小沢史、Ryu_sen、さー、影薄ネキ直美、流天、雷(らい)、森内詩紋、みおうたかふみ、saku、のんのん、千春、とるばどーる、すずしろゆき、田中ダニエル、Born Slippy(モンモン)、井本 和彰、岩瀬 百、太代祐一、水の眠り、KBLib、楓の木、此糸むら咲、黒音、ごぜん、hyuutoppa 突波、もゆら、春町、カゲキ・ちゃけぞう、みさきゆう、糸瓜曜子、星野響、涼閑、日下 昊、turug、ごぜん、小松 百合華、ゆりのはなこ、えみ、Tatsuo Kanase、志麻、新出既出20、Eureka、銀浪、さすらいのクロちゃん、相馬絵梨子、人魚の呪い、北谷雪、三好 碧、エルドラド、糸、水彩、月波与生

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◆ 7・7、5・7・5 (川柳・俳句)

橋脚に生まれて性の夢を見る 西脇祥貴

コロ助はいつも切れ字を使うナリ 森砂季

消え方を思い出せない蜃気楼 星野響

ゆるされてゆるした後のしゃぼん玉 千春

さみしい夜のほうが無敵だったし 糸瓜曜子

まばたきを減らす血糖値の増える 岡村知昭

小川とはカール・ルイスの跳べる幅 たろりずむ

長靴の乾きて春の泥白き 花野玖

夕空の失語が燃えて照らす河 石川聡

シュラインへ肺より修羅をこぼしつつ 石川聡

直喩より暗喩で殴った方が効く 鴨川ねぎ

パンジーと呼ばれていたのが刑事です M*A*S*H

蟻出でてJアラートのテストです しまねこくん

朝市の海包む夢うつつ昼 はゆき咲くら

御多分に洩れた切れ字の生まれ死す najimi

屋根伝い花の会釈は穀雨かな 屑乃ハコ

風上にうどんの腰はプラカップ 山田真佐明

獣道降りて高速に乗れ恋 輪井ゆう

振袖の3フレット目にカポタスト おかもとかも

未だ送りバントに憧れている しろとも

ただ反面教師にダダ 西沢葉火

鬱の日を通り抜ければ花は葉に 佐竹紫円

初夏の起源のような川にいる 上崎

苗代や牛舎の前の草刈られ 菊池洋勝

君のキス捨てた林檎の芯の蜜 まつもともとこ

苗代を作る祖父母の背中かな こたろう

英数がCaps Lockの下宿先 まつりぺきん

真夜中のアイスみたいなキスひとつ 東こころ

昼寝する目覚める夢の続きです まめのすけ

リリアンを編む手毒蛇育む手 小沢史

瞑想のゾーンに入るジャンク品 Ryu_sen

仕事終へ電車帰りの立ち呑み屋 流天

木曜の気持ちで日曜になりそうな金曜日 雷

長話止めるためにもノックする みおうたかふみ

鮫の腹開いて君がいた 嬉し のんのん

川崎の個室で過ごす炎暑中 井本和彰

黒豹も穀雨の射程範囲内 岩瀬百

八重桜あまり嬉しくない柔さ 太代祐一

泣き止むやうに山藤の揺れ終はる hyuutoppa

横須賀がいつもの夜より暗いかも カゲキ・ちゃけぞう

水鳥の消えた水面の水鏡 涼閑

ぶり返す吹雪冬の名残 日下 昊

またひとつ初心者マーク心に貼る ゆりのはなこ

終わらせて良かったのかな春の夢 えみ

夏近し愛する人を返してよ とるばどーる

綿菓子はふわりと初夏の音がする 月波与生

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◆ 5・7・5・7・7(短歌)  

深すぎて漆黒のままのクレーターのような洞が私にもある みさきゆう

やけくそのロックを歌ってみたいけど住宅街の深夜には無理 凪ちひろ

文章力キラリと光る遺書出来て感想貰えるまでは死ねない 小松 百合華

来るはずのない夏の日はゼラチンのにおいとわたし竺仙を着る 萩原 アオイ

幼年の日には眩しきあの移動式パン屋の名もドイツ語と識る ごぜん

あろうことか腹式呼吸はそっくり引き出物だった 石原とつき

愛されるとはなんだろう 真夜中にいたみを抱いて絵本は眠る daist

コンタクトレンズに依存した世界 愛していない→裸ではない 春町

たぶんさぁ地球に初めて来たんだよ玉子を割って納豆混ぜる さー

ああきみが閻魔でしたかこんなにも舌を吸うのは抜くためですか 萩原 アオイ

表面と読ませないためひらがなで おもて と書いて面を付け足す えみ

生きていて多分良いことありませんそれでも生きてキャベツ千切り きのきよせ

ソナチネの4小節を繰り返す蛹が蝶になり始めてる *紫陽花*

最初から もいちど言って くれますか「君のこと」のあと 思い出せないの 奥 かすみ

一筋の 飛行機雲の  残骸が初夏の光に  飲まれてる空 とし

最初から最後が見えた恋だけど最期も思う最愛の人 ぱさ

いつ訃報が届いてもおかしくない友の声会う日が決まり飛んでいく む~みんママ

春風の冷たい空気肌に浴び温もり探す優しさの風 元さん

退屈な飾り文句で膝枕タヌキ寝入りの白河夜船 弌定住佳

もう夢は見たくないからこのままで。想い出だけを抱きしめている。 何となく短歌

推し活もライブに行くのもあなたとの恋も生きてるからできること えびらい

つややかな音を響かす君なればさらにさすりて曲を奏でん ゆう

表面と読ませないためひらがなで おもて と書いて面を付け足す えみ

みぎひだりはんぶんだよというけれどわたくしはすべてうしなうとおもう ぱさ

新月の波頭もみえぬ暗闇に猿ぐつわ噛む恐怖いかばかり 影薄ネキ直美

私には聞こえぬ森の奥深く恋人を呼ぶカッコウの声 森内詩紋

木曜日 夜の食器が洗えない土踏まずから疲労が上る saku

後悔の花束重し赤子抱きすれば確かな鼓動ぬくもり すずしろゆき

私には譲れぬ気持ち十字架に鬼神と化す人の生き様 田中ダニエル

私には帰る場所などありもせずだから自由で日々は旅路 アルト

おなかがね減ったら眠れないんだよいくさができぬどころではない KBLib

呼吸する雌山羊の雲と雲の雲人工雷雨は肉の香りか 楓の木

肌を抱くジェラートピケのはだざわりみたいなことば(きみからほしいな、) 此糸むら咲

気怠げの紫、橙、薄い雲 網膜に痛い宵の明星 黒音

おにぎりを口に頬張り思い出す友と遊んだあの丘を もゆら

愛という字の一画一画を取り外してゆきたい turug

送迎の車で流るK-POPマネスキンへ変えわたしに返る 水の眠り

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◆ 詩

提出された作品はありません。

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◆ 作品評から

自分史のさいはてにこたつを置こう 西脇祥貴
 ~自分史、さいはて、こたつ、と今まで何度も使用されてきた言葉だけで新しいモノを見せようとしているところに好感がモテマス。(月波与生)

センセイもセンパイもガチャピンもいなくても私は私で生きる春 さー
 ~つでにいうとアンパンマンもピカチュウもケンシロウもいない。でも80億の人間はいる。私は私で生きる春。(月波与生)

真夜中に空瞬いて更年期女子 仁音
 ~眠る前にヤクルト1000を飲むと悪夢をみるというのはホントらしく深夜のホラー映画でも愉しむように飲んでる人がいます。無事こちら側へ帰ってこれればいいのですが。(月波与生)

シュラインへ肺より修羅をこぼしつつ 石川聡
 ~神社行ってないですけど、道をクルマで走ってたらお祭りしてましたね。東京も祭り盛んだな、と。(Tatsuo Kanase)

夏近し愛する人を返してよ とるばどーる
 ~胸いっぱいあなたのなかにいてる筈 (志麻)

小川とはカール・ルイスの跳べる幅 たろりずむ
 ~好きです。(新出既出20)

送迎の車で流るK-POPマネスキンへ変えわたしに返る 水の眠り
 ~かっこいいー!(Eureka)

ウインクが苦手な僕とスキップが苦手な君で奏でる和音 たろりずむ
 ~「~苦手な」を繰り返しネガティブな思いかと読めば「和音」でハッピーエンド。ウインク、スキップとこれまた春の陽気を感じさせる。(月波与生)

秋のアがあなたになって歩き出す 春町
 ~あ音を踏むことで明るい句となっています。秋と書いた春らしい句。(月波与生)

深すぎて漆黒のままのクレーターのような洞が私にもある みさきゆう
 ~ん。いいうたすき(森内詩紋)
 ~ゆうさん、おめでとうございます!とても素敵なお歌ですね!とてもすきです(銀浪)
 ~おめでとう㊗️㊗️!私も定綱先生大好きです。(さすらいのクロちゃん)
 ~ゆうちゃんさすがや〜〜〜〜〜!!!佐佐木さん〜〜!!!おめでとう!!そして素敵な歌(相馬絵梨子)
 ~みさきさんおめでとうございますこのお歌は5月号に載るのですね!楽しみにしてます。みさきさんのまた違う一面をみせてもらったようです。私は4月からNHK短歌見始めました。不純な動機もあったりして()勉強させてください(水の眠り)
 ~待ってください……まさか……みさきさん短歌をはじめて5カ月くらいしか経ってないとかいうんですか……??上手すぎません????(人魚の呪い)

なるだろう僕もいつしか更新の途絶えたブログ跡地のように daist
 ~ありますねえ、更新が途絶えた曠野のようなブログ。でも残された記事が良質、有益なことが多いです。いろいろな念がでている「なるだろう」。(月波与生)

ババロアの爆発くらい泣いてみた 消々
 ~「ババロアの爆発」というのは見たことはないがさぞかし凄惨な現場になることだろう。泣いているのが他者でないところが演劇的。(月波与生)

文章力キラリと光る遺書出来て感想貰えるまでは死ねない 小松 百合華
 ~いいー!遺書で明るく詠みたいと思って断念した勢です。こんな歌詠みたかった!(北谷雪)
 ~なんか明るい気持ちになりました。朝から元気をありがとうございます(三好 碧)
 ~こういう楽しい歌大好きです。さすが!(エルドラド)
 ~めっちゃ逞しくて50年ぐらい寿命を分けてもらった気がします(糸)

やけくそのロックを歌ってみたいけど住宅街の深夜には無理 凪ちひろ
 ~最近の住宅事情は知らんけど外壁厚いと信じてシャウト (水彩)

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◆ 第113回句会報ダウンロードはこちらから

 第113回句会報(PDF)

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