さみしい夜の句会報 第267号を発行しました

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画像提供:congerdesign ( Pixabayより)

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さみしい夜の句会報 第267号(2026.3.28-2026.4.5)

第267号の参加者は48名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

4月1日、暮田真名さんを主宰とした川柳結社『蜂』が立ち上がりました。参加者数はすでに相当な規模となっており、暮田真名を起点として川柳を始めた人たちにとって、待ちに待った川柳結社の誕生であることをひしひしと実感しました。かつて時実新子が川柳大学を立ち上げたときの熱気も、こういうものだったのだろうと想像しています。応援できること、関われることを意識しながら、温かく見守っていきたいと思います。

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◆ 参加者(48名)

クイスケ、七澤銀河、桑原雑、しまねこくん、笛地静恵、石川聡、田中美蟲角、鈴木正巳、奇妙丸、詠んでみた水草、Nichtraucherchen、水の眠り、岡村知昭、白水ま衣、山田真佐明、宮坂変哲、佐井杜有、天然石アクセサリーkiki’s、月階柚、カオルル、蔭一郎、汐田大輝、空野つみき、akao、あづみのマルコ、雷(らい)、coma、大山 晶子、台風のめ、不思議な話のアイン、涼、須藤純貴、白井沙漠、しろとも、まどけい、鯖詰缶太郎、片羽 雲雀、雨声、季川詩音、crazy lover、なさわご、西沢葉火、砂原妙々、白石ポピー、higurashi、石原とつき、ふくろうたかこ、舞風 奏、月波与生

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◆ 川柳・俳句

茹ですぎのパスタと揉める親知らず 七澤銀河

発火する犬の毛並みのモース硬度 クイスケ

キンクスと暴れる風に挟まれて 山田真佐明

とかげから訛りを取って返したが 山田真佐明

会いに行けば会えるだなんて花の雨 白水ま衣

愛しても亀の気持ちが分からない しまねこくん

チューリップ未だ乳歯の花の内 しまねこくん

読んでない本のレビューを書く四月 しまねこくん

縫い代をすすむ仔牛が折り返す 蔭一郎

延命の雨ずるずると曳く荊 蔭一郎

螺子そっとゆるめ黄泉の国の河口 蔭一郎

静脈の水位に溺れ春の雷 蔭一郎

とおまきに骨伝導の蚊の翅音 蔭一郎

本の背へ落ちゆく瀧をひきしめる 蔭一郎

プラネタリウムを象るラテアート 白石ポピー

空き箱の四隅に宿る保健学 coma

シルクハットから足音がぽろぽろ 空野つみき

眦がまだあたたかい朝のカフェ 空野つみき

しょっぱくてきっと死体を埋めた場所 汐田大輝

黒ひげの首の飛び出す四月馬鹿 カオルル

海溝に沈む四月の公務員 佐井杜有

そのときはちくわの天ぷらと蜂起 岡村知昭

   *

一夜明け白と緑の桜かな 桑原雑

このときどきのドキドキを 笛地静恵

うすぐもりの午後へ溶けてはくもくれん 石川聡

あめのよや はるのつちのか けむりくゆ 奇妙丸

シュレティンガーの猫の戀 Nichtraucherchen

クソ熱い宵に煙草はメンソール 宮坂変哲

きみが すべてだから、 天然石アクセサリーkiki’s

飛花落花あとどのくらいどのくらい akao

スマホくびろくろっくびはキリン化す 大山 晶子

首脳会談かと見えてチーズパン アイン

自転車の 歩道走行 変化なし 涼

四月馬鹿海に向かって叫んでる しろとも

9時、くじら 夢を見たんだ 花筏 鯖詰缶太郎

傷ついた頬を撫でればフリージア 片羽雲雀

ディリの方角をやや見る鱵かな 季川詩音

40年 変わらぬ想い ほめていいのかな crazy lover

年度末ただ破かれるカレンダー なさわご

年度末親しき仲に礼儀あり まどけい

なごり夜の風呂が濁り湯  西沢葉火

人の間で疲れた身を癒す猫もふ higurashi

カラスのつがいダンスする ふくろうたかこ

   *

のこぎりもパラレルワールドではおかき 月波与生

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◆ 短歌

ぽつねんと春待つよふな母の墓 夜が明けて寝たきり祖父にも薄き春 田中美蟲角

気になっているのに気にしないように気にしてるから気が削がれ、メ (ぺけ) 溺れる水草

ねだること泣くこと無邪気にゆるされた無敵な羽音の妹だった 水の眠り

薄紅の筆を拡げ拡げては過ぎゆく時を暫し堰き止む 月階柚 

こぼれたる記憶をひろふ指先に春の匂ひがまだ残りゐる あづみのマルコ

どうしても水着が着たい春の日に鍋つつきつつ夜をとじてゆく 台風のめ

母さんに「期待を裏切られた」って これが頑張り過ぎた末路か 須藤純貴

思いは残ると歯磨きしながら考える、洗濯物を畳みながらか 雨声 

花びらの内側でまだ降りつづく見えない雪に指を濡らして 砂原妙々

こんな世界壊れろなんて願うより 私が死ねばいいだけだよね 舞風 奏

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◆ 詩 

ぬるい雨が
白い腕をつたう

白く滲んだと思ったら桜だった

もう七回目の春
見るのはいつも夜の桜 

あの時の不具合は
今や崩壊の一途

悩みも愛も
今や
風化

それなりにひたむきに
生きてきたつもりなんです
よ…

押し出されて行く
前に前にと
流されて行く過去は
無臭だった (白井砂漠)

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◆ 作品評から

しどけなく鳴らない鈴の投影図 蔭一郎
 ~「しどけなく」の艶っぽさ。「しどけなく」によって、鳴らないはずの鈴なのに、響きが聞こえてくる。「鈴の投影図」を眺めながら、ならないはずの鈴の響きに耳をすます。確かに聞こえる。しどけなく。鳴らないから、鳴る鈴、ここにあります。(岡村知昭)

許してねもう会わないと決めたこと人魚になりに海に行くこと つきの さかな
 ~「許してね」は誰に言っている言葉だろう。きっと人魚にはなれない人に言ってるんだろうな。ごめんね。(月波与生)

定型と破調の間には羽化したばかりの薄緑色の蝉がいるとか、そういう事を話したいな。誰かと。 川瀬十萠子
 ~「羽化したばかりの薄緑色の蝉がいる」というのは興味深い。生では見たことないんだよね。是非見に行きたい、誰かと。(月波与生)

睡眠のない星にある美術館 空野つみき
 ~「睡眠のない星」。手塚治虫の眠ると別な人格が行動するという短編を思う。「美術館」はどこまでいっても他人行儀、自己と他者の曖昧さが見える。 (月波与生)

それを云つたらおしまひのパンジー咲いてゐる カオルル
 ~旧かな「おしまひ」の小バカにした感じがとても句と合っている。春は言わなくていいことまで言ってしまいます。(月波与生)

《ドトールの窓に二重人格せよ》 胡椒黒
 ~《》付きというのも変わっているが「二重人格せよ」の断定が怖い。ドトールにいるとき自分といないときの自分。あなたは区別できますか? (月波与生)

なごり夜の風呂が濁り湯  西沢葉火
 ~本来なら少し特別感のある濁り湯ですが、それが名残り夜の風呂だった場合のうすい違和感が面白いです。そして、名残り夜の名残り(楽しかった余韻であったり別れの寂しさであったり)そのものに少し濁りがあることを感じることもできニヤッとしました(心の中で)。(雷)

飛花落花あとどのくらいどのくらい akao
 ~自分は反戦として読みました。戦争が勃発してから、あとどれぐらいで日常が戻るのだろうかと不安に思う日が増えてきました。戦争が始まると、動植物でさえも無惨に奪われてしまいます。こんな日常はもううんざりだという主人公の感情が浮かびました。(季川詩音)

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