さみしい夜の句会報 第275号を発行しました

さみしい夜の句会
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UnsplashAna Martinuzziが撮影した写真のAna Martinuzziが撮影したイラスト素材

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さみしい夜の句会報 第275号(2026.5.24-2026.5.31)

第275号の参加者は51名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

今週は『現代川柳満天の星』第8号の発送作業と重なり、句会報の発行が大幅に遅れてしまいました。一人でこつこつ作り続けるにも、そろそろ限界を感じる場面も出てきています。それでも今週は、参加者・作品数・作品へのコメントがいずれも先週を上回りました。皆さんの投稿に背中を押してもらいながら、今日も続けられています。

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◆ 参加者(51名)

クイスケ、七澤銀河、しまねこくん、片羽 雲雀、霧雨魔理沙、鈴木正巳、雨声、akao、なごみ、石川聡、Nichtraucherchen、蔭一郎、カオルル、田中美蟲角、桑原 雑、岡村知昭、汐田大輝、あづみのマルコ、coma、七澤銀河、山田真佐明、雪平千星、ふくろうたかこ、川瀬十萠子、宮坂変哲、松柏木、もふもふ、しろとも、水の眠り、砂のような、ホワイトアスパラ、リコシェ、大山 晶子、不思議な話のアイン、白水ま衣、雷(らい)、非常識犬猫苑、季川詩音、まどけい、佐井杜有、須藤純貴、空野つみき、鯖詰缶太郎、ナル、青海波、非常口ドット、東こころ、堀川朽葉、アカリ、シン、月波与生

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◆ 川柳・俳句

香水の中のイエスを希求する クイスケ

のっぺらぼうの肩を探して クイスケ

年の差の背面跳びを当主に課す クイスケ

百獣の王それ以下の成果物 七澤銀河

FADO(ファド)にだけ心を開くハーモニカ 七澤銀河

人間が知らないはずのペガスス座 空野つみき

かき氷ブーケと同じラッピング しまねこくん

兜虫一杯入れたクレーンゲーム しまねこくん

飛んでゐる時は国土を踏まぬ蠅 しまねこくん

砂糖水温んでからの痴話喧嘩 なごみ

LEGOにする返って来ないやまびこを coma

ヨミガナは右足首に書いておく 汐田大輝

犬の脚におう邪霊を祓うとき 汐田大輝

早熟の焼おにぎりが怒り出す 岡村知昭

級長はいつも正しくアマリリス カオルル

はつなつのガタンゴトンはダンゴムシ 蔭一郎

かっこうは流線形を立ち止まり 蔭一郎

池上線で尼寺へ Nichtraucherchen

ある晴れた日は数へない Nichtraucherchen

たくあんが硬い所長と呼ばれた日 なごみ

武蔵野は光も蔭もドクダミに 石川聡

白南風とバーテンダーが糸になる 片羽雲雀

薫る夜に署名は不要 白水ま衣

海峡に栞をはさみ昼寝する 佐井杜有

   *

風俗の 街を佇む 黒い猫 霧雨魔理沙

別れとは角曲がるだけ四葩かな  akao

少し老い呑気な顔でさくらんぼ 田中美蟲角

親ガチャの不如意にむせぶ花散らし 桑原 雑

ランタンは言葉にならぬ夢を持つ 山田真佐明

備忘録さえ忘れたか ふくろうたかこ

中学生のチキンラーメン砕く指  川瀬十萠子

とりあえずルールは守るためにある 宮坂変哲

南国の名前で出たかブルキナファソ 松柏木

飛び切りの烏賊のリングでプロポーズ もふもふ

夏服も牽制球も予約済み しろとも

脱け出せぬベッドの柵に家描き 砂のような

半分の気持ちで立ち上がるアーユーレディ ホワイトアスパラ

ひと恋し知らぬゲームをただ見てる リコシェ

AIの淡々とした慰めよう 大山 晶子

今日の川柳 チャレンジャー海淵が爆笑してる アイン

無いというものが漏れてはいるオイル 雷

春の野には逆らえぬや反抗期 季川詩音

川柳が思い浮かばず風呂に入る まどけい

夏の霧 削れた背中を踊らせて 鯖詰缶太郎

引き際がますます分からなくて夜 東こころ

母子ともにso cuteです!おめでとう! 非常識犬猫苑

   *

引き算の最後に残る濡れた靴 月波与生 

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◆ 短歌

満月の度に人語を忘れてく 狼少年にも束の間の朔 青海波

   *

ただ生きるためだけに生きる刑 脳に切手を貼って送って雨声

運動会ビデオを止めるそのたびに手を振る母が先へ進め あづみのマルコ

眠れずに痺れた足を引きずって水飲む夜 誰にも伝わらない 雪平千星

腐りかけのバナナは甘い「まだやれる」妄想にまみれドアを出てゆく 水の眠り

香を焚き拝む遺影に一人だけ幼いあなた明日が命日 須藤純貴

欺瞞って書けない僕らは金星に、書ける君らは地球に眠る 非常識犬猫苑

一頻り吾に囀り去りし鳥不在の枝は今もそのまま ナル

どうしても溢れる夜は赤ラークの山を作った死への迂回路 非常口ドット

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◆ 詩 ・ 短文

投稿なし。

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◆ 作品評から

白南風とバーテンダーが糸になる 片羽雲雀
 ~久しぶりにタイムラインに流れてきました。 いつもながらいいですね。(堀川朽葉)

ただ生きるためだけに生きる刑 脳に切手を貼って送って雨声
 ~切手を貼るのが脳、っていう発送の仕方を想像したことがなかったです。生きるだけって、外に送りたい何かなのかもしれませんね(アカリ)

犬の脚におう邪霊を祓うとき 汐田大輝
 ~犬の脚が「におう」とは相当なこと。「臭い」と書きたいはずだろう。毒をもって毒を制す、臭いをもって臭いを制す。犬の脚の臭さには。さすがの邪霊も退散だ。そして、邪霊よりも恐ろしい、犬の脚の臭さだけが、残るのだ。なんと恐ろしい。(岡村知昭)

少し老い呑気な顔でさくらんぼ 田中美蟲角
 ~こういう雰囲気がとても好きです(シン)

お行きなさい胃もたれさまに呼応して クイスケ 
 ~「お行きなさい」というどこか芝居がかった命令口調と、「胃もたれさま」という擬人化のギャップ。体内の微細な異変を、ドラマチックな儀式へと転換。(月波与生)

難解な英単語だけ胃に詰まる」 七澤銀河
 ~知的消化不良の感覚を「胃に詰まる」という身体的な不快感へと物質化。言葉の持つ「重さ」が、お腹の底にずっしりと溜まっていくようなリアルな痛痒さの表現。(月波与生)

南国の名前で出たかブルキナファソ 松柏木
 ~クイズ番組を見ているシーンを思い浮かべました。 「ブルキナファソ」以外の国でも成立する作品ですが、思い入れのある国が出てくると嬉しいものです。無礼になるので「意外性」という言葉は避けますが、なかなか興味深い描写だと思います。(季川詩音)

ある晴れた日は数へない Nichtraucherchen
 ~晴れの日が好きな人がいる中で、晴れの日がつらい人もいる。もし農家とかであれば、晴れが何日あったかと考えるだけで鬱状態になってしまうのではないだろうか。向き合えない、そんな日もある。(季川詩音)

母子ともにso cuteです!おめでとう! 非常識犬猫苑
 ~一見すると微笑ましい光景。いまは、このような発言もセクハラになってしまうのだろうか。とはいえ私だったらこんな言葉をとにかくかけてもらいたい。汗と涙でぐちゃぐちゃかもしれない中で、このような一言はホッとする。(季川詩音)

AIの淡々とした慰めよう 大山 晶子
 ~否定はしないが上手い肯定もしてくれない。流れ作業かのように淡々と慰める。むしろ、それが好き。あれこれと決めつけて否定してくる生身の人間に聞いてもらうよりかは良かったりもする。(季川詩音)

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