さみしい夜の句会報 第273号を発行しました

さみしい夜の句会
スポンサーリンク

PixelAnna Lenskayaによる画像

スポンサーリンク

さみしい夜の句会報 第273号(2026.5.10-2026.5.17)

第273号の参加者は41名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

先日、AIに「生活の質を20%高めるには何をすればいい?」と尋ねたら、「安眠できる枕に変えなさい」と返ってきました。では50%なら? と尋ねると、「マットレスを変えなさい」。100%では? 「Oura Ringなどの睡眠トラッカーを導入し、アロマと遮光カーテンも整えなさい」。驚いたのは、全部「睡眠」に関する答えだったことです。「川柳がうまくなる」とか、「友達ともっと仲良くする」とか、そういう耳ざわりのいい精神論をまったく言わない。人間より先に「まずは寝ろ」と言ってくるAIを、少し見直しました。

スポンサーリンク

◆ 参加者(41名)

クイスケ、七澤銀河、あづみのマルコ、舞風 奏-かなで-、しまねこくん、ふくろうたかこ、汐田大輝、鈴木正巳、雷(らい)、安藤 蜜豆、宮坂変哲、田中美蟲角、青海波、山田真佐明、みや、水の眠り、Nichtraucherchen、雷(らい)、桑原 雑、空野つみき、もふもふ、石川聡、なさわご、汐田大輝、塩の司厨長、小沢史、crazy lover、カオルル、不思議な話のアイン、しろとも、akao、季川詩音、雨声、非常識犬猫苑、栗井ゆずる、まどけい、片羽 雲雀、俳句びと、BGW、ほしのりりす、月波与生

スポンサーリンク

◆ 川柳・俳句

手相見が見落として行く未来地図 七澤銀河

対話型踊り子によるユートピア クイスケ

上の歯を磨き終わったカーネーション クイスケ

藤原の姓を賜りアロハシャツ しまねこくん

美味になる呪文薄着になる呪文 しまねこくん

捨て犬とおんなじ箱に居て素足 しまねこくん

拝啓で入る二次元からの夏 しまねこくん

運転を褒められ緩くブレーキ踏む 雷

夕暮れに向いて曲がった遊撃車 雷

エレクトラとうに忘れて金鳳花 片羽雲雀 

はちみつはちみつささくれになれ恋 しろとも

あ、あのボ、ボクに「おれ」を分けてください アイン

心臓とこども自転車こいでいる 小沢史

およげない生き物になる氷点下 空野つみき

夕立にときどき混ざるドーパミン 空野つみき)

熱帯魚図鑑が踊る子どもの日 汐田大輝

もののけの円周率は生ぬるい 汐田大輝

マダムなら猫の夢でも夢をみる 山田真佐明

たどり着く猫背の湾は汽水域 山田真佐明

ナツキタルラミパスラミパスカオルルル カオルル

   *

ハニカム状の嫉妬劇 ふくろうたかこ

やり場のない怒りが溢れて朝が来る 安藤 蜜豆

待受に心霊写真夏来たる 宮坂変哲

この金魚スイスイスイッと発育中 田中美蟲角

サナトリウムの塩加減 Nichtraucherchen

足首に豆粒ほどのタトゥー貼る もふもふ

吐く息と瞼の裏の暗闇と なさわご

逃げ水の中に在る筈のわたし 塩の司厨長

ぎっしりとミームを飛ばす蛍かな akao

連休の疲れを癒す豆腐の日 まどけい

   *

ジュラ期からアーサー・C・クラーク期の余白 月波与生 月波与生

スポンサーリンク

◆ 短歌

帰省するたびに増えゆく薬より減つてゆくのは母の口数 あづみのマルコ

ふつうとはふつうとはふつうとはふつうとはふつうになれないばけものも 青海波

束の間の夜を歩いていくための枠をつくっているかたちだけ みや

後を継ぐように更地はハルジオン家系図はもう続かないけど 水の眠り

まなざしは語りてやまぬ現し世に倦みたる乙女 夜話の吐息よ 桑原雑

あめつぶはおおきいぬるいはつなつのぼくは「いえない」破裂する風船 石川聡

昼下がり見つけた花の名前さえ思い出せずに先を急いで 栗井ゆずる

街は森、歩数計の緑が揺れて正午過ぎざわつく光 雨声

スポンサーリンク

◆ 詩 ・ 短文

好きなもんが
同じじゃなくてもいいんだ
好きなもんが
同じだとうれしいんだけど
アンタの嫌いなもんはアタシの好きなもんかもしれないし

アンタの好きなもんはアタシの嫌いなもんかもしれないし

そんなことを想い
巡らしぐるぐる(crazy lover)

しんどいながらも途中までやった人は、なんやかんや最後までやる。 (季川詩音)

スポンサーリンク

◆ 作品評から

この金魚スイスイスイッと発育中 田中美蟲角
 ~はじめまして!
「スイスイスイッ」のリズムがとても心地よく、元気に泳ぐ金魚の姿が目に浮かびました🐠🌿 声に出して読みたくなる一句ですね。まだ生まれたばかりの俳句アプリ「俳句びと」を運営しています。
よければ一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです(俳句びと)

まなざしは語りてやまぬ現し世に倦みたる乙女 夜話の吐息よ 桑原雑
 ~The Maiden needs some rest!(BGW)

足首に豆粒ほどのタトゥー貼る もふもふ
 ~タトゥーはいつしかファッションの一部というよりかは、警戒される対象になってきた気がします。そうなると、タトゥーのサイズも小さくなっていくのかもしれません。豆粒ほどはもう見えないですね。(季川詩音)

人懐っこいから空き箱向きだね coma_
 ~人懐っこいというポジティブな評価を、即座に空き箱という冷酷な用途に結びつける展開の批評性がいい。現代の労働環境、人間関係に潜む管理主義を射抜いている。(月波与生)

だれひとり繁殖しない季節だよ 空野つみき
 ~「繁殖」という生物学的な言葉を「季節」に接合することで世界の終わりのような風景が浮かび上がる。愛や性愛ではなく、「繁殖しない」という静かな選択が必然である空気感。(月波与生)

庭先のおしべもふもふ Innocent 非常識犬猫
 ~「もふもふ」というオノマトペと、植物の生殖器官である「おしべ」の対比。Innocentな観察眼が捉える植物の過剰な生命力。日常の解像度をふっと狂わせてくれるような詩的な跳躍力に満ちた一句。(月波与生)

母の日の母の美顔器借りてをり カオルル
 ~美顔器というアイテムが、母と娘の間の女同士としての繋がりや、どこか共有されている若さへの執着を象徴ししている。同じ日常を生きる一人の人間として母を捉える、親密で体温のある視点。(月波与生)

ぼく以外みんな剥きエビ症候群 汐田大輝
 ~「剥きエビ」という、鎧を脱がされ、均質化されている現代人の暗喩、そして自分だけが硬い殻を抱えて周囲に馴染めずにいる違和感。不条理でありながら、「今の世の中、みんな剥きエビじゃないか」と主張する句。(月波与生)

父の日を触れば何処も電子音 しまねこくん
 ~父という血の通った存在に触れようとしたとき、返ってくるのが無機質な電子音であるという描写に父との距離感が象徴される。「父の日」という祝祭性が逆にその孤独を際立たせている。(月波与生)

掃除機の副作用としての拒食 クイスケ
 ~掃除機という清潔にするための装置が、食欲という生命維持の根源を損なわせるというパラドックスを、「副作用」の一言で定義(ブリッジ)。日常の営みが持つ暴力性、不快感を「拒食」と表した言語センスが読み手に刺さる。(月波与生)

もののけの円周率は生ぬるい 汐田大輝
 ~「もののけの円周率は生ぬるい」。ゆっくりと円周率を唱えそうです。となると、生ぬるさがあるのかもしれません。ひとつひとつの数字が変に気持ち悪く、聞いている側も寒気がしてしまうのかもしれません。(季川詩音)

しんどいながらも途中までやった人は、なんやかんや最後までやる。 (季川詩音)
 ~しんどい中でも途中までやれたことが、もうすでに力ですね。じんわり励まされました(ほしのりりす)

ご紹介ありがとうございます!ヒジョーシキワンニャンランドです
とあるフォロワーさんからさみしい夜の句会をオススメしていただいて、ぬるっと参加しております 改めてよろしくお願いします (非常識犬猫苑)

スポンサーリンク

第273号句会報ダウンロードはこちらから

第273号句会報(PDF)

タイトルとURLをコピーしました