さみしい夜の句会報 第212号を発行しました

さみしい夜の句会
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             画像はlisa runnelsによるPixabayより

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さみしい夜の句会報 第212号(2025.3.9-2025.3.16)

第212号の参加者は56名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

「さみしい夜の句会」は集まった作品をお互い批評しあう場でもあります。最初は「いいね」を押すだけでも、慣れてきたら「面白い」とひとことコメントだけでも、もっと慣れてきたら、どこがよいか具体的にコメントを入れてくれると作者は喜びます。あなたの作品は誰かがいいと思っているのです。

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◆ 参加者(56名)

蔭一郎、しまねこくん、水の眠り、タカハシカオルル、しんいち、涼閑、何となく短歌、呪街、江口ちかる。、輪井ゆう、西脇祥貴、池田 突波、塩の司厨長、山羊の頭、石原とつき、Nichtraucherchen、季川詩音、石川聡、佐倉、内海千智、しろとも、武井窓花、麻実もゆらアリタ別館、ユミヨシ、夜ポエム寄る?、西沢葉火、宮坂変哲、笛地静恵、汐田大輝、谷下弱弱(たにしたつよし)、リンネリンク、気まぐれさん、桜咲蓮希(ささきはずき)、山田真佐明、ホワイトアスパラ、東こころ、a個、涼、舞風 奏-かなで-、古城エッ、水柿菜か、suzume suzuki、流離するおかん時々オクラちゃん桃瀬、雷(らい)、BRILLIANT_S、片羽雲雀、狢(ムジナ)、まどけい、代本版、こっちゃん、クイスケ、海馬、名犬 ぽち、サ行、月波与生

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◆ 川柳・俳句

そこが秋刀魚のふくらはぎ 西沢葉火

また靴下がシンデレラ 西沢葉火

目印にすべき木蓮だけ咲かぬ しまねこくん

振り向いた時は止まつてゐる雪崩 しまねこくん

おじさんの口の匂いのしやぼん玉 しまねこくん

眠らないなんて馬鹿だと亀が鳴く しまねこくん

ねむい時やさしい目する少年A 鈴木雀

鍵穴でパスタゆでてよ静かなら 山田真佐明

寺子屋にマナティーが棲む月の裏 山田真佐明

ため息の端から端をよもぎ餅 山田真佐明

オッペルの右半分はモアイ像 汐田大輝

試験管ベビーのたまご水ぬるむ 汐田大輝

にぎやかに華厳の滝の顔認証 笛地静恵

細々とサイバー攻撃されている 内海千智

信号機疲れてて黄に息づく夜 蔭一郎

逃げなくちゃひょいとの沼がやってくる 江口ちかる

無職でも沢鳴りとかはするみたい しんいち

生写真との距離が上手に保てない しんいち

卒業のぶらんこワタシを加速せよ タカハシカオルル

溺れかけて気づいた春の雪解け 輪井ゆう

霧晴れてすっきりとした不名誉だ 雷

寺を見る目のうらにある寺がある 雷

サロメからゲーム感覚プレゼント クイスケ

オムレツの壊れていったコレクション クイスケ

ポケットに燃える蛇だけたずさえて クイスケ

美術館を貰った烏賊でひっぱたく 海馬

   *

サイ投げて風の吹くまま運試し 涼閑

桜、舞う 妖しさと 埋葬と 呪街

ふんどしの皺を見る中島みゆき 西脇祥貴

304号室にも春疾風 池田 突波

流れ星またひとつみて生き延びる 塩の司厨長

泣きぬれてぺんぺん草を摘み尽くす Nichtraucherchen

私の人生に熱愛報道 季川詩音

春も旅のわくわくもサンドイッチ 石川聡

春寒や涙ひと粒ひとり見る 佐倉

春遅し鏡を見ずに髪を切る しろとも

意味なんかありゃしませんとさくらばな 武井窓花

歯ブラシの毛先に記憶に無い色 アリタ別館

キラキラと洗濯日和しゃぼん玉 宮坂変哲

病み上がりの空を見ていた 笛地静恵

近づく春の足音と離れゆく人の影 気まぐれさん

上着いる? いるならどれよ 春近し 桜咲蓮希

奥様の名前は消して食べる花 東こころ

夜だから寝てもいいのに眠れない 涼

春怨もあんたも賞味期限切れ 片羽雲雀

朧月 雨を祓いて 暖を呼ぶ 狢

3.11の悪夢にうなされぬ日が待ち遠し まどけい

集ってもばらばらばらのばらのばら 代本版

   *

しろうとが吹いたでっかいしゃぼん玉 月波与生

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◆ 短歌

不安定ゆらゆら動くこころあり 子が降りた後のブランコの寂し 水柿菜か

   *

瓦礫にも心があって公団の解体現場の悲鳴がとどく 水の眠り

雨、そして冷たい瞳に射貫かれて新たな道に踏み出せずにいる 何となく短歌

七転び八起きと言うが転んだことは忘れましょうね 山羊の頭

混乱に乗じたオタマジャクシに新陳代謝すべり台は切り替える 石原とつき

通過列車 寂れた駅を 通り過ぎ さよならつげて ベンチにひとり 麻実もゆら

しろくってつるりとしててまあるくてルルA錠はあまくやさしい ユミヨシ

メモしてる今日やることは無関係です夢や意義とは僕自身とは 夜ポエム寄る?

酒飲めばビートが鳴るなり曲作りラッパー気分で短歌をつくる 谷下弱弱

淋しさで胸いっぱいに満たされて 溢れた分だけ流れる涙 リンネリンク

〇〇しか勝たん言うけど一体何に勝つのか理解できない ホワイトアスパラ

子猫吐く毛玉の奥の方に住む小さな蟲が見た白昼夢 a個

知ってたよどうせ何にもなれないし 愛されないし私死にたい 舞風 奏

酔い気味のメッキ剥がれの歌声にウェーブを打つ指先8つ 古城エッ

呑まずにいられぬ 弥生の月夜 勇者オリオンとサシ飲みする 流離するおかん時々オクラちゃん桃瀬

言の葉よ羽根を生やして飛んでゆけしめやかに寝る夜の間に間に BRILLIANT_S

犬と猫 両方飼ってみよ さすれば道は開かれん こっちゃん

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◆ 詩・短文

掲載する作品なし。

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◆ 作品評から

眠らないなんて馬鹿だと亀が鳴く しまねこくん
 ~大丈夫か。しっかりするんだ!!(名犬 ぽち)

臀部だけ残し椋に溶けている 江口ちかる
 ~作者も書いてあるが「椋」でよかったかどうか。「臀部」が強いのでなかなか納まる言葉が難しい。(月波与生)

いつかまた中間テスト配られる 蔭一郎
 ~「中間テスト」が取り返しがつきそうでよい。大人になると取り返しのつかないことばかり。(月波与生)

すこしずつ忘れてゆく声の湿度 武井窓花
 ~「声の湿度」がいい。濡れてる乾いてるではなくて湿度。確かに忘れていくべきものかも知れない。(月波与生)

塁審のひとりひとりに憑く狐 汐田大輝
 ~《審判は石ころと同じ》とはよく言われてる言葉だが人権無視も甚だしい。狐が憑くのはそんな審判の復讐であるか。(月波与生)

タイムカードが吐いた短鎖脂肪酸 クイスケ
 ~「短鎖脂肪酸」ってなんだ?ってことで調べる。いろいろ体にいいらしいのだけどそれを吐くってことは「タイムカード」も大変なのだ。(月波与生)

酒飲めばビートが鳴るなり曲作りラッパー気分で短歌をつくる 谷下弱弱
 ~うわ〜〜めちゃくちゃすき〜〜〜!! すてきです(サ行)

古本の川をのぼって産卵す 山田真佐
 ~川柳としてなら「産卵する」と6音になっても「る」を付けた方がいいです。山田さんは先日の『ボヘミ庵』句会にも参加され早速佳句を投句された。素晴らしい!。(月波与生)

咳止めに dl-メチルエフェドリン独りのこころも ゆるしてほしい あしあと
 ~「メチルエフェドリン」は神経系に作用する薬で気管支を広げ咳を静める効果はあるが心疾患の人には禁忌薬品。まで調べてようやくわかる。薬品名が飛び交う歌会。(月波与生)

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◆ 第212号句会報ダウンロードはこちらから

第212号句会報(PDF)

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