さみしい夜の句会報 第200号を発行しました

さみしい夜の句会
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                  UnsplashArtem Kniazが撮影した写真

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さみしい夜の句会報 第200号(2024.12.15-2024.12.22)

第200号の参加者は57名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

みなさんの投句に支えられて200号(200周)を迎えることができました。ほぼ4年の軌跡となります。今号よりXの他にBlueskyからの投稿も受付ました。諸々の事情によりBlueskyを使用の方はこちらから投稿してください。管理上、両方からの二重投稿はご遠慮ください。

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◆ 参加者(57名)

しまねこくん、千春、汐田大輝、須賀 好晃、折戸みおこ、西脇祥貴、しろとも、季川詩音、恭仁涼子、西沢葉火、しんいち、胡椒 黒、蔭一郎、風の司、水の眠り、松柏木、石川聡、nes、石原とつき、雷(らい)、菊池洋勝、宮坂変哲、早坂ユキオ、古城エッ、京野正午、ちゅけ彩緒、牛田悠貴、笛地静恵、徳道かづみ、朝森たけ、ハッカ飴、じゅげむ、塩の司厨長、山田真佐明、奥 かすみ、片羽 雲雀、影藤遥香なさわご、リンネリンク、ホワイトアスパラ、まどけい、流離するおかん時々オクラちゃん桃瀬、夜船 モモ、ゆりのはなこ、何となく短歌、馬勝、東こころ、海馬、成瀬悠、クイスケ、円山すばる、Emily、雪姫宮鶴夜、畠山和宏、名犬 ぽち、とるばどーる、月波与生

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◆ 川柳・俳句

フライドチキンの末路にも見える nes

バスケットボールを割って着るあそび nes

ゾンビに水を差している午後 nes

祭りから抜け出せなくて鹿になる nes

案じようロールケーキは本にして nes

静電気それもサンタクロース製 nes

美術館ならともだちになれるかな nes

シェアしても埃まみれのままなんだ nes

トラックの冬の汚れに差す朝日 雷

冬晴れに猫の散歩に行く孫や まどけい

冬の月きみによく似た笑いかた 片羽雲雀

葉の既読つかずにたぶんもう落葉 蔭一郎

議事堂にリバーシブルなタコあまた 汐田大輝

インタビュー飛ばすビデオの目次かな 菊池洋勝 

類想の熱帯魚たち 西沢葉火

二度見して二度とも柚子であつた柚子 しまねこくん

大パンダ小パンダ連れて大寒波 しまねこくん

変顔をしてゐる貴方鶴ですね しまねこくん

スーツケースを予測する冬の雨 海馬

貴婦人も冬眠すれば同じ味 成瀬悠

まだ猫と眠るベーシックインカム クイスケ

ドップラー効果遠くに焼き芋屋 宮坂変哲

   *

捨ててきた句を土の下埋めてやる 千春

二号機の発射敗れて冬木立 須賀 好晃

毎夜おなじ斑で中島みゆき 西脇祥貴

ゆずかぼちゃかなしみぐらいおいていけ しろとも

喉がだめになるそれでも祈るんですか 恭仁涼子

レンタルじゃないのになんもしない人 しんいち

取り調べ室の明かりで顔を盛る 胡椒 黒

ぐっと咳を我慢するノド甘美なり 松柏木

偽物のよろしくの喜びの最中の「ご趣味は?」 石原とつき

日向ぼこ記憶は2MBほど減って 京野正午

だし巻きの巻かれる前を見つめてる ちゅけ彩緒

素性を調べ尽くした結果、口内炎の配布人 牛田悠貴

この花はあなたの地にもありますか 季川詩音

不眠不休の心臓もいつかは休む 笛地静恵 

勝ってゆけ君を仇なす者すべて 徳道かづみ

リモコンのHボタンが欠けていて 山田真佐明

乗り過ごす魂たちの終着駅 なさわご

月めくり あと1枚の焦りと希望 流離するおかん時々オクラちゃん桃瀬

鏡の底の泣き声を流行りの曲で聞き流す 夜船 モモ

白菜が畑へこいと泣いている ゆりのはなこ

希望的観測だった冬の海 馬勝

愛人になって真冬の月を飲む 東こころ

   *

のりしろのこどくに糊を付けている 月波与生

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◆ 短歌

ここばかりなぞるあなたの舌はまた同じ言葉の表現をする ハッカ飴

高音がだせなくなった名歌手のつもりになって歌うカラオケ 石川聡

年の暮れ忘れたものは無いのかとMISIAが急かす世界にむかって 水の眠り

古くなる女はいない それぞれの海に抱かれてアップデートする 水の眠り

電球を取り替えながら少しだけ違う明日を期待している 奥 かすみ

   *

今日君が穏やかに眠れますようにぬいぐるみをそっと撫でてみる 折戸みおこ

ホグワーツ ナルニア 新ヨゴ レーエンデ 逃避先には 事欠かなくて 風の司

理解するどころの話ではなくて感覚すべて樹海のごとく 古城エッ

密林の奥の静かな湖は月の光に照らし出されて 朝森たけ

こうこうと光るライトに背を向けて/かえりのみちはポツポツぽつり じゅげむ

色々なものを削除してもしきれないものがある…あなたと過ごした日々 影藤遥香

大丈夫 大丈夫 毎晩唱えて眠りにつくの 呪文が祝詞になればいいのに リンネリンク

死が近いのか遠いのか分からない蝉は七日で落ちるというのに ホワイトアスパラ

どうかあの人の生命が尽く前に私の蠟燭消えますように 何となく短歌

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◆ 詩・短文

ろうそく

私は出来損ないのろうそくだ
一定の周期で燃えられない
燃えることが下手なろうそくなのだ
もっと早く燃え尽きるはずだったのに
あなたがこっそり足してくれた
愛情や時間、命のおかげで
私の炎はまだ生き残っている
いま何が出来るだろうか
生き残った私に(円山すばる)

Here is the 147th edition of 『さみしい夜の句会報』, which is composed of senryu, haiku, tanka and other Japanese poetry that people post under the #さみしい夜の句会 hashtag on twitter.Also features a senryu by me (Emily)

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◆ 作品評から

大パンダ小パンダ連れて大寒波 しまねこくん
 ~わあ、面白い!語呂がいきですね。(水の眠り)

この花はあなたの地にもありますか 季川詩音
 ~突然で恐縮ですが、自らは当然と思っている事も他者からすれば無い事である…と思わされる句だと実感させられます!(雪姫宮鶴夜)

さみしいの変奏曲を口ずさむ雨はつぎつぎひとつぶになる suzume Suzuki
 ~いいね。こういうのたくさん読みたい。(月波与生)

空瓶におかえりなさいを貯金する しろとも
 ~独り暮らしだと「いってらっしゃい」「おかえりなさい」が独り言になるので言ったつもりのつもり貯金が適している。たくさん貯めよう。(月波与生)

電球を取り替えながら少しだけ違う明日を期待している 奥 かすみ
 ~風情がありますね。最近はLEDになってしまい、電球の温もりも久しく見ておりませんね。(畠山和宏)

変顔をしてゐる貴方鶴ですね しまねこくん
 ~ええ。さようわたくし鶴でございます。(名犬 ぽち)

古くなる女はいない それぞれの海に抱かれてアップデートする 水の眠り
 ~沁みる御歌ですねぇ…(とるばどーる)

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◆ 第200回句会報ダウンロードはこちらから

第200回句会報(PDF)

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