さみしい夜の句会報 第196号を発行しました

さみしい夜の句会
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                  UnsplashRandy Fathが撮影した写真

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さみしい夜の句会報 第196号(2024.11.17-2024.11.24)

第196号の参加者は52名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

今号も新しく参加された方がいらして作品を読みながら嬉しく思っております。このアカウントもしくは #さみしい夜の句会 のタグが付いたポストがどのように拡散していってるのかはわかりませんが毎週新しい人の書き込みがあるということは必要のある人へ届いているのだろう、届いていればいいなと思いながら会報を編集しています。

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◆ 参加者(52名)

塩の司厨長、朔、円山すばる、西沢葉火、ハッカ飴、しまねこくん、温水ふみ、輪井ゆう、souko、Shibugaki、靈夢、岡村知昭、汐田大輝、帰ってきた笛地静恵、朝森たけ、西脇祥貴、片羽 雲雀、しろとも、折戸みおこ、水の眠り、しんいち、宮坂変哲、かわもりもとつぐ、石川聡、ユミヨシ、牛田悠貴、蔭一郎、古城エッ、松柏木、何となく短歌、平本文、りゅーせい、白井沙漠、月立耀、もふもふ、まどけい、玖々泉ろか、✟garrote✟、馬勝、雷(らい)、夜船 モモ、リンネリンク、流離するおかん時々オクラちゃん桃瀬、山羊の頭、星野響、東こころ、吉永定、まんさく中村、名犬 ぽち、石原とつき、月波与生

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◆川柳・俳句

手の甲へ野を刻む中島みゆき 西脇祥貴

追想の反動である中島みゆき 西脇祥貴

親指の替えがない中島みゆき 西脇祥貴

想像の三倍速で夜が明ける 宮坂変哲

短日の中央に捺す蔵書印 星野響

忘れる人と同じ話で笑う 雷

わるい子だ明朝体にしてあげる しろとも

化粧水流せば浮上する鯨 蔭一郎

服めくり冬めく聴診器があたる 蔭一郎

こりゃだめだきみの小夜時雨を貸して 蔭一郎

窓際に必ず窓がある夕陽 しまねこくん

湯豆腐の肩はどこいら辺だらう しまねこくん

赤ワインあなたの影ばかり香る 石川聡

鳥餅の会話の跡がたどれない 汐田大輝

くすぐって週に一度は蛇にする 汐田大輝

少年はすごい速さで腫れ物に しんいち

   *

妻は寝る何してるんだカタカタカ Shibugaki

守備範囲せまくてスマン 塩の司厨長

指を濡らしてフラスコを撫でている 西沢葉火

絶滅をして神さまの庭で会う 温水ふみ

断捨離も無痛で終えた恋重い 輪井ゆう

マッサージチェアから馬が起き上がる souko

江戸菊の 元禄に舞う 七変化 靈夢

カメレオン食べ放題の喫茶店 岡村知昭

メデューサの寝ぐせの髪ら憂鬱に 笛地静恵

テキーラと音で諾諾飲み干す夜 片羽雲雀

オデュッセウスの三半規管ゆする 牛田悠貴

宗匠のいない連歌はぐだぐだに 松柏木

生かまほし冬の夕焼け願ひけり 平本文

たまかぎる夕飯味の飴 もらう 牛田悠貴

物の怪になりて一条戻り橋 もふもふ

陽炎や震災の疵忘れまじ まどけい

寒いねとマッチを放る午前二時 玖々泉ろか

添寝する想い出たちが鎌鼬 馬勝

冬眠したい できない言い訳を探す 初雪と熊 流離するおかん時々オクラちゃん桃瀬

真相は闇の中 印象操作大成功 吉か凶か 山羊の頭

秋めいて浮気が本気に変わりそう 東こころ

   *

もつ鍋や主語の大きな人ばかり 月波与生

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◆ 短歌

ままならぬ日をやり過ごし寄るバーでレイ・チャールズのピアノと話す 水の眠り

一日の終わりに眼鏡を外すとき世界はきれい風呂場もきれい 水の眠り

クロネコが届けた箱から漏れいでる古い実家と林檎の匂い 水の眠り

雰囲気は美人ですからあまりよく考えないで私を抱いて ハッカ飴

   *

月曜の朝がもうすぐ来てしまう 否応無しに這い出るベッド 朔

勤労を感謝さてれるこんな日に僕は一日早出と残業 朝森たけ

会社という地獄の沼から見上げてる 救いの糸が降りてくるのを 折戸みおこ

過ぎた日を怒りをもって振り向くな時計がくるり、またひとまわり ユミヨシ

ヤキモチを焼かない日々がこんなにも早く来るとは我はメデューサ 古城エッ

谷川さんあなたが生きていた時を私も生きていられて良かった 何となく短歌

つんとする冬の夜風に僕はまだ熱を持つのだと気付かされる りゅーせい

淘汰され すりきれ 角がまるくなり 洗練されていくわたしたち 白井沙漠

やがて来るわたしの最期にふさわしい棺を作るためのきみの詩《うた》 月立耀

イジメだろ裏返されて言葉かも知れないこゑで亀@鳴く かわもりもとつぐ

眠れずにただ先のこと考えて明日も生きよう誰かのために 平本文

啓蒙の果てで見上げた首の皮 こそぎ落として群れる偶像 garrote

淋しさに飲まれて沈む昏い水底水面にきらきらひかる陽光届かず リンネリンク

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◆詩・短文

深海を夢見て揺れる船の上、うたた寝をする (夜船 モモ)

ろうそく
私は出来損ないのろうそくだ
一定の周期で燃えられない
燃えることが下手なろうそくなのだ
もっと早く燃え尽きるはずだったのに
あなたがこっそり足してくれた
愛情や時間、命のおかげで
私の炎はまだ生き残っている
いま何が出来るだろうか
生き残った私に (円山すばる)

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◆ 作品評から

わるい子だ明朝体にしてあげる しろとも
 ~𝑽𝒆𝒓𝒚 𝑽𝒆𝒓𝒚 𝑺𝒆𝒙𝒚…(吉永定)
 ~ゴチックの角を取ってしまっら丸くなるのかな?
明朝体も良いけどゴチックでもいい(まんさく中村)

湯豆腐の肩はどこいら辺だらう しまねこくん
 ~ブラジャーをつけてひものあたるところが肩(名犬 ぽち)

こりゃだめだきみの小夜時雨を貸して 石川聡
 ~氷河期なぽつんとくるみ割り人形をもしものコーナー(石原とつき)

理科室の標本になってみたかったクロメンガタスズメのドクロに 月立耀
 ~これはもう「クロメンガタスズメ」の迫力ですね。以前住んでいた秋田は夏になるとでかい蛾が大量にいてびっくりしたことがある。(月波与生)

HMが“ほっともっと”ではなかった頃ののり弁 雷
 ~HMが“ほっともっとでなかった頃隣の下宿人がバイトをしていて、バイトが終わった夜持ってきた唐揚で一緒に安酒を呑んでいたな。のり弁は持ってこなかった。(月波与生)

服めくり冬めく聴診器があたる 蔭一郎
 ~ちめた!!センセちめたいって。(名犬 ぽち)

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◆ 第196回句会報ダウンロードはこちらから

第196回句会報(PDF)

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