さみしい夜の句会報 第193号を発行しました

さみしい夜の句会
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                        UnsplashKae Andersonが撮影した写真

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さみしい夜の句会報 第193号(2024.10.27-2024.11.3)

第193号の参加者は51名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。投句はテキストにてお願いします。テキスト以外の投句は週報に反映しませんのでご注意願います。

#さみしい夜の句会 の投句者と管理者の関係は本当に頼りないもので、投句を読み始めてだんだん良くなって来たなあと思えば去って行く人がほとんどです。残念なことです。最近はもう少し繋がりを持とうと管理者の方からDMにてお声がけをしています。良い関係を築けたらいいと思います。

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◆ 参加者(51名)

牛田悠貴、西沢葉火、織星(Shiho)、しまねこくん、水の眠り、まつりぺきん、吾意羅、片羽 雲雀、蔭一郎、靈夢、西脇祥貴、宮坂変哲、しろとも、れいすいき、石川聡、ハッカ飴、何となく短歌、リンネリンク、山田真佐明、白石ポピー、鷺沼くぬぎ、桂月、souko、岡村知昭、花野玖、雷(らい)、菊池洋勝、汐田大輝、Nichtraucherchen、胡椒 黒、ホワイトアスパラ、熊谷尚、千春、朝森たけ、平本文、藤井智史、もん、みや、馬勝、月立耀、尼寺透、山羊の頭、古城エッ、城水めぐみ、ちゅけ彩緒、輪井ゆう、daist、名犬 ぽち、音羽、森砂季、月波与生

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◆川柳・俳句

起立礼いっせいに飛ぶシャボン玉 城水めぐみ

肌寒の肌がわたくしから逃げた 蔭一郎

はさみの刃みんなひらいて文化の日 蔭一郎

夕空をドミノ倒しに雁渡る 蔭一郎

十月の最後の朝にくる電車 蔭一郎

暮るる秋かの地此の地に虚数打者 尼寺透

爪を切るあなたの知らぬバス停で 千春

羊皮紙の切り取り線がギルバート 汐田大輝

右足を他人の足とまちがえる 汐田大輝

顎の半分が見えないアトリエの鏡 汐田大輝

晴れた日はたにしの吸いつきがわるい 汐田大輝

一日一食の人の舌磨き 菊池洋勝

古地図に見入る我を見入る 雷

月に行く人魚を決めるあみだくじ 岡村知昭

南瓜まで甘い世間にしやがつて しまねこくん

ナイフから研いでもいない凍み豆腐 山田真佐明

しあわせになれないほうの花は摘む しろとも

ここからは食べていけない浄水機 牛田悠貴

   *

プリマどんなにがんバレエ 西沢葉火

終わりなき  道行く供に a Cappellaを 織星

縛られて罵声を浴びる淀リバー まつりぺきん

冬隣 汚れ鶯ホーホケキョ 片羽雲雀 

再来年から届いた中島みゆき 西脇祥貴

ただじっと見ている柿が落ちるのを 宮坂変哲

すがる虫あなたのせいでぼくはいる 白石ポピー

お て ら の お しょ さんが釈尊。 牛田悠貴

後ろ向きに歩く十月終わるから 鷺沼くぬぎ

水はきれいだが蛇口は汚いよ souko

古酒や菓子を肴とする魔法 花野玖

湯豆腐をことば少なに語る人 Nichtraucherchen

大安が3日続いた後の空 熊谷尚

秋の夜淡し記憶と寂しさと 平本文

何度でも会いたい 猫の長屋にて 藤井智史

待ち時間寂れた街と緑の光 もん

コンドルのジョーが薦めるスキンケア 馬勝

別垢でも投稿したいが同じじゃマズイ 山羊の頭

ぶん投げた春を拾うか悩んでる ちゅけ彩緒

言い訳を手繰る編み針のカチカチ 輪井ゆう

   *

いちぬけた みつけてくれぬかくれんぼ 月波与生

チャーシューが不味いチャーシューメンの朝  月波与生

への字ならありのこっせつ 月波与生

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◆ 短歌

料理などしなさそうな爪だって言われたこの手で米を研いでる 月立耀

この旅を気に入ってるよ添乗員がツキヨタケだったとしても 胡椒黒

なくなったものを心に住まわせて幾年も経ち水晶を吐いた 胡椒 黒

あまりにも多くの犠牲を払ってのウエスト59守るむなしさ ハッカ飴

握手して搾取してくるカラフルなシステムで保つ中性浮力 石川聡

「しね」のあと「ないよ」とかきたすひとがいてあるいみどっちもざんこくだった 水の眠り 

それ実は僕の友達かかわってるなんていえない裏垢だから れいすいき

   *

ここまでに立ち入りいさめ優しくも笑ひ遠ざく恋ひ焦がれし 吾意羅

女性向け ひと晩ずっと エロ動画 私にだって 性慾は有る 靈夢

薄荷飴青春みたいな味がして溶かす唾液を甘く香らす 何となく短歌

ゆるやかに永遠が始まるこの夜にどうして君が居ないのだろう リンネリンク

病気の夫の暴言耐えて右足切断の地獄に堕ちる 桂月

独りでは解けないパズル 愛情は自分で満たすものでありたい ホワイトアスパラ

靴裏に付いてしまったガムの所為僕の憂鬱当分続く 朝森たけ

ひとつだけ落とした指輪ほんとうは咲く前に散る花に捧げた みや

ベランダで跳ねるバッタに差し出した笹の葉青き架け橋だった 古城エッ

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◆詩・短文

掲載する作品がありません。

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◆ 作品評から

夕空をドミノ倒しに雁渡る 蔭一郎
 ~雁をドミノの牌に見立てたのが凄いなぁと。「ドミノ倒し」は編隊の雁の黒いシルエットや規則的な動きで遠ざかる速さをまざまざ感じるフレーズ。典型的な客観写生というより象徴的描写か。語彙の選択により瑞々しい季感を伴った臨場感と詩情を生み出す技巧に惹かれます。(石川聡)

「しね」のあと「ないよ」とかきたすひとがいてあるいみどっちもざんこくだった 水の眠り 
 ~はじめましてdaistと申しますこの短歌すごく好きです。ひらがな表記と歌の内容があいまってゾクッとしました…!(daist)

鱗のように額から肌が落ちるから今日の私は人魚だとする 折戸みおこ 
 ~「額から肌が落ちる」の表現がしっくりこなかったが「私は人魚だとする」の畳み込みが好き。「私は〇〇だとする」の亜流が生まれそうではあるが。(月波与生)

干柿をくぐつて北政所 しまねこくん
 ~「北政所」の意外性がいい。「干柿をくぐる」というのも何かの比喩かもしれないが思い当たらなかった。(月波与生)

チャーシューが不味いチャーシューメンの朝  月波与生
 ~関係ないけど何故か、わざわざワンタン麺のワンタン抜きを注文する人を思い出した。(宮坂変哲)

十月の最後の朝にくる電車 蔭一郎
 ~新鮮です。(名犬 ぽち)

なくなったものを心に住まわせて幾年も経ち水晶を吐いた 胡椒 黒
 ~良….(音羽)

散っている金木犀の残骸をよけてイヤホンの音を上げる 睡密堂 
 ~金木犀は寒さに弱いので青森県ではほとんど見かけない。なのでむせるような甘い匂いも無縁、なんか損している気もするが。(月波与生)

虫すだくフーガばかりのメドレーを 花野玖
 ~「フーガばかりのメドレーを」は好き。でも「虫すだく」だと付きすぎではなないかな。(月波与生)

ぽっかりと麦茶の場所がなくなって冷蔵庫から夏が去ってく 水の眠り 
 ~「去ってく」は「去っていく」ではダメなんでしょうか。川柳だと字余りでも「去っていく」になります。(月波与生)

うっすらとレゲエ流れる菊花展 蔭一郎
 ~退職してからボブ・マーリーの『ライヴ!』ばかり聴いていた時期があった。レゲエのリズムで残り時間を生きれたら。(月波与生)

への字ならありのこっせつ 月波与生
 ~虫の脚が折れても骨折とは言わないでしょうが、ひらがなで書く事で絵本的にディフォルメした世界が浮かんできますね。への字も折れた脚を想像させます。口もへの字に曲げて痛そうにしているのかもしれません。蟻の世界にも整形外科医がいるのでしょうか。早く治るといいですね。(森砂季)

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◆ 第193回句会報ダウンロードはこちらから

第193回句会報(PDF)

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