さみしい夜の句会報 第103号を発行しました

さみしい夜の句会
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さみしい夜の句会報 第103号(2023.2.5-2023.2.12)

第103回の参加者は99名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。

川柳に限った話になりますが、「さみしい夜の句会」に参加してくるほとんどの方は既存の柳社に所属されていないようです。逆もそうで既存の柳社に所属されている方は本句会の存在を知っても参加してくることはまずありません。同じ川柳を創作しながらリンクが切れてるんですね。どちら側も見えている自分としてはいろいろ感じております。(書きませんが)

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◆ 参加者(99名)

海馬、しま・しましま、雷(らい)、水の眠り、Somekawa Yukio [ ZERO ]、かのん、菊池洋勝、しまねこくん、石原とつき、石川聡、岩瀬百、流天、うめたなか、syusyu、何となく短歌、汐田大輝、花野玖、む~みんママ、一筆居士、鴨川ねぎ、ǝǝɯouɐ、小沢史、雲心、秋鹿町、西脇祥貴、みさきゆう、夕星 凪、元さん、すずしろゆき、梓川葉、馬勝、おかもとかも、とるばどーる、天やん、こばやし南子(不眠症の猫)、しろとも、うたたね凛、西沢葉火、石原とつき、たろりずむ、M*A*S*H、さー、森内詩紋、みおうたかふみ、涼閑、影薄ネキ直美、屑乃ハコ、K*苔空海、電車侍、まつりぺきん、凪ちひろ、人見弐一、雪上牡丹餅、萩原 アオイ、hyuutoppa、弌定住佳、donkey、crazy lover、のんのん、mugwort、岡村知昭、もゆら、金瀬達雄、mine、森川のと、Ryu_sen、徳道かづみ、藤井皐、Kaorin、蟻男(アリヲ)、抹茶金魚、すずめ、棚場田敦也、とわさき芽ぐみ、生・存、相馬絵梨子、輪井ゆう、夜間戦闘、斌、死神SHO、汐音 葉月、ミカンスキー、水須ゆき子、ちゃんまり、かなず(梨山 碧)、太代祐一、ムーキャット、ちゅんすけ、最中妙、ゆいん、カゲキ・ちゃけぞう、ヨダレウルフコマソン(仮)、まつもともとこ、もゆら 詩人にも物書きにもなれない凡人、嶋村らぴ、閑漢、銀浪、ゆり、月波与生

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◆ 7・7詩、5・7・5詩

次の日を冷静に支配するな夜 相馬絵梨子

泣くことで流れ始める川がある 涼閑 

つめたさの単位としてのひややっこ とわさき芽ぐみ

インターホン越しでも春と分かる声 しまねこくん

手袋を買おう 繋ぐ手もないし 蟻男(アリヲ)

大根の下半分を好む鍋 みおうたかふみ

ぬるいからふーふーいらないです太陽 とわさき芽ぐみ

深夜にも春一番は吹いてくる みおうたかふみ

正直なトンネルのある保健室 秋鹿町

雲龍型で電子決済 馬勝

サーバーが重たくなって窓の雪 Ryu_sen

湖へあごから順に滑ってく おかもとかも

エプロンのどこをつかむと雲なのか 海馬

伊予柑のカーブをうまくなぞる人 しろとも

流氷に乗って戻らぬ旅にでる 水の眠り

流氷の上は禁煙なんですか しまねこくん

適切なカレーでマスを埋めなさい 秋鹿町

肩肘を張ってまだらなおるすばん 西脇祥貴

ナポリタンのフォークはタイムマシンの鍵 すずしろゆき

スイトピー昔むかしの包み紙 小沢史

定型という名のおばあちゃんの膝に甘える 岩瀬百

終わつたら犬に嗅がせてゐる踏絵 しまねこくん

洗われて茶碗が海を思い出す しま・しましま

ヘリの音でマラソンが動く一日 雷

バレンタイン 箱いっぱいの 友の優しさ かのん

住職の説ける阿吽の兎かな 菊池洋勝

哲学非常勤講師(自称)なりに冷やし中華は見くびった 石原とつき

うとうとは水のなかの音のでんしゃ 石川聡

春一番ホケキョと鳴いてみたけれど 流天

春菊やあたしはいつも少数派 syusyu

超越瞑想していて犬に絡まれる 汐田大輝

怖いもの知らず装ふ猫の恋 花野玖

恋多き女最後は若き日の恋に泣く む~みんママ

雲上へ抛る飴色のチョコレイト 鴨川ねぎ

cola + milk=paint of pink宛ら ǝǝɯouɐ

薄明の白梅白し父の命日 雲心

気づいたら貴方好みの部屋であり 梓川葉

虐められ籠る春待月のオセロ 天やん

早春の地べたに這うはオオイヌノフグリ こばやし南子

吊り革のうえスパイダーが網を張り うたたね凛

建国日マーベル映画と化す時代 M*A*S*H

早春に呑気なクマも寝坊する 屑乃ハコ

雨に融け 忘れらるるや 春の雪 電車侍

輝いて駿台法科も歌に泣く まつりぺきん

バス停にごめんと言わせたいのだが 西沢葉火

流氷に乗って戻らぬ旅にでる 水の眠り

髪結いの脚に男の名の刺青 人見弐一

ボクの知るキミの名字が旧姓に 雪上牡丹餅

まだ煙草残りし箱潰す踏絵 hyuutoppa

それでもいいそれでもいいから会いに行く 弌定住佳

埋没か荒れ野の果てか行く末は donkey

換気だよ身が凍るんじゃ我慢しろ crazy lover

パフ入りのちよこれいとで紛らわす のんのん

すき間よりわらう雪割草の八重 mugwort

チャーシュー麺体操からの平泳ぎ 岡村知昭

ペンギンに論破された日(なんて日だ) 金瀬達雄

見たんでしょ?媚びへつらっている雪を 藤井皐

雪景色は十分前のあなたでしょうか 抹茶金魚

胃が消えるキリリと音を立てたきり 棚場田敦也

快速急行の速さ祖母置いて 生・存

ともすると言葉ところり落っこちる 輪井ゆう

冬の空高いわぱんっと割れそうと、君 夜間戦闘

眠る前の一杯のお茶で火傷 斌

春の月は来ない待ち人をも照らす 汐音 葉月

飼い猫の素通りするや燗熱し ミカンスキー

犯罪心理解くキャバ嬢グラスには白湯 梨山 碧

すべきことしたなさすぎてする散歩 太代祐一

アラフィフも恋してマフラーピンク色 ムーキャット

笑い声とまらぬ家のドアチェーン ちゅんすけ

春を待つ  夜風冷たく 帰宅の途 カゲキ・ちゃけぞう

添い寝した塵の声音に匂い無し ヨダレウルフコマソン

愛も奥歯もグラグラと まつもともとこ

手羽先になりたいお腹空いたので 嶋村らぴ

知恵の輪が外れる音で目が醒める 月波与生

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◆ 7・7、5・7・5以外の短詩 

行くあても帰る気もなくここにいて冷たくなっていくふとももも さー

自販機のホット飲料減っていて一方的な春の宣告 さー

もし雨がほんとは降ってないとして、赤い傘を手放せるだろか みさきゆう

ロンドンの空の色した宝石をツバメは運ぶ王子の瞳に みさきゆう

タメ口でいいよ一浪してるけど え、二浪なの・・・なんですか たろりずむ

誤字だったけれど必殺技よりも心殺技のほうが効きそう たろりずむ

いろいろと今日はダメですこんな日がずっとずっとでつまり日常 何となく短歌

失敗は成功の母エジソンは急がば回れとタッキングする Somekawa Yukio

予告篇観ているようだ繰り返し再生される君の去り際 うめたかな

北風に肩を竦めてふくら鳩西陽を睨み留めようとして 一筆居士

幼子の手を取り歩いた遠き日々面影映る寝顔いとしき 夕星 凪

夕暮れが街のざわめき遠ざけて何処へ行くのか不思議な時間 元さん

定位置で一日終わる今日もまた明日明後日もこれから先も とるばどーる

欠け罅た麦酒杯一つ壁際にうちやられ嗚呼此処は戰場 森内詩紋

濃紺に金の一刷毛流れ星刹那に茜夜明け前とは 影薄ネキ直美

五線譜に流る雨粒くっついて和音と啼くや刻む玉ねぎ K*苔空海

育児中主婦が一日休めるは38度超えた週末 凪ちひろ

帰宅時の ぬるい溜め息 詰め込んでバスは行き交う 氷雨の中を 一筆居士

雪の中向かう小さなショコラトリーいつ渡せるかも分からぬチョコを 萩原 アオイ

死にたいと思いながら飯を食う生ぬるい血が彷徨き回る mine

この胸が冷たく凍る愚かさを夕陽に溶かせば早く暮れゆく 森川のと

間違った道を歩いてきたんだね此処であたしと会うってことは 鈴音

射干玉の夜に右回る回転木馬ぼうっと見てた Kaorin

魔が差して付き合ってみたふたり片方あきたらそれで終わりdeath すずめ

畜生め 今年も確定 クリぼっち寝床で一人 零す涙よ 死神SHO

PSAの値は0.4でした 次の兼題は「風光る」 水須ゆき子

枯葉燃ゆピルエットのごとひとりでも踊れ ちゃんまり

人のため人に斬り斬られ味気なく 辻斬り上等ツイッタランド 最中妙

君と見る景色はどれもシロップで同じ景色が味気ない今 ゆいん

好かれても好きではなくて保留する齧歯類女子少しあこがれ 水の眠り

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◆ 詩

星空に手を伸ばす
つかめそうなのに
届かない
あの日見た星空
二人で見た星空
黙って見上げた星空
あの日と変わらない星空
変わってしまったのは
私達 (もゆら 詩人にも物書きにもなれない凡人)

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◆ 作品評から

胎児型以外の寝方知らなくて今夜も毛布への収まりがいい。 一寒梅
 ~寝つきはいい方なので恰好はあまり意識しないがそれでも年に数度は眠れずに姿勢をあれこれ考える。そして宇宙のこと考える。収まりがいいのだろう。(月波与生)

好かれても好きではなくて保留する齧歯類女子少しあこがれ 水の眠り
 ~オジサンだったらねずみ男なのに(笑)(閑漢)

美食家も冬もTENGAも鍋に消え 秋鹿町
 ~いまやスーパーマーケットでフツーに売られているTENGAであるが日常会話で使ってもいい言葉なのだろうか。この句はTENGAの意外性を上手に吸収していると思う。(月波与生)

ロンドンの空の色した宝石をツバメは運ぶ王子の瞳に みさきゆう

 ~ロンドンブルートパーズという宝石なこと、初めて知りました。深いブルーが素敵なお色ですね。幸福の王子は悲しすぎるけれど大好きなお話です。王子の像の瞳にツバメが宝石をはめるって、悲しいラストとは違って、ゆうさんとツバメの優しいこころに救われました。とてもすきです(銀浪)
 ~宝石というテーマからこのお話が連想されて、違うラストを迎える希望もみえるなんて感動しました(ゆり)

畜生め 今年も確定 クリぼっち寝床で一人 零す涙よ 死神SHO
 ~サンタ!職務怠慢やぞ!言っときましたんで、今年は大丈夫ですっ (蟻男(アリヲ))

泣くことで流れ始める川がある 涼閑 
 ~何かが終わり 泣いているならば、何かの始まりとなる と考えるだけで救いになるな と思いました。(蟻男(アリヲ))

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◆ 第103回句会報ダウンロードはこちらから

第103回句会報(PDF)

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