さみしい夜の句会報 第102号を発行しました

さみしい夜の句会
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さみしい夜の句会報 第102号(2023.1.28-2023.2.5)

第102回の参加者は97名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。

現行日曜日の午後締切、夜発行で続けてきた週報の発行ですが、日曜日の夜締切、月曜日の発行に変更します。日曜日の夜ご投句されたものは、タイミングにより翌週に入る場合がありますのでご了承ください。管理者の都合で発行が遅れる場合もありますが週報発行は維持していきます。よろしくお願いいたします。

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◆ 参加者(97名)

はかなし、しまねこくん、こばやし南子(不眠症の猫)、たろりずむ、雪上牡丹餅、Somekawa Yukio [ ZERO ]、宮坂変哲、花野玖、syusyu、みさきゆう、涼閑、屑乃ハコ、うたたね凛、西脇祥貴、鴨川ねぎ、かのん☆後半人生の途中、海馬、とるばどーる、元さん、すずしろゆき、おかもとかも、石原とつき、しろとも、秋鹿町、すずめ@慣らし運転中、西沢葉火、さー、ヤナ・ヤヌー、ǝǝɯouɐ、菊池洋勝、石川聡、何となく短歌、凪ちひろ、日下昊、日月星香、鴨川ねぎ、岡村知昭、一筆居士、カゲキ・ちゃけぞう、藤井皐、まつりぺきん、せば、天やん、馬勝、電車侍、ゆりのはなこ、雷(らい)、さこ(砂狐)、雲心、流天、水の眠り、しま・しましま、紅志野パワーみのり、すずめ@慣らし運転中、森内詩紋、茶熊さえこ、蔭一郎、徳道かづみ、ヨダレウルフコマソン(仮)、ふら、一寒梅、人見弐一、のんのん、高良俊礼、しみずわかな、一福千遥、涼、輪井ゆう、抹茶金魚、嶋村らぴ、山田真佐明、桔梗菫、mugwort、小松 百合華、水須ゆき子、hyuutoppa、ゆいん、む~みんママ、麻丹mani、Tomoko、水也、東こころ、金瀬達雄、Tomo、うめたかな、umi、さくら、ムーキャット、Ryu_sen、Asura’s Haiku、須能がる↑、mikisuzu、べ、講談大好き、書道大好き、BI大好き、石屋まあく、ココ、月波与生

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◆ 7・7詩、5・7・5詩

乳房より液晶に触れ悴めり 馬勝

白菜や小さな声でリボ払い 馬勝

ピピピピピ宇宙と交信する耳鳴り ǝǝɯouɐ

節分の闇を貫く血管痛 ǝǝɯouɐ

忄でなぞる鼓膜のうらおもて 海馬

つれあいの薔薇に血が出て笑い声 まつりぺきん

天然のエレベーターが産む卵 秋鹿町

白鳥の長うっすらと髭がある しま・しましま

パス停にごめんと言わせたいのだが 西沢葉火

無花果ふたつに許されない間取り 秋鹿町

ほおばれば固有名詞入り大福 石川聡

小腹があさる冬の夜の戸棚 石川聡

オルゴール   夜が煮こごる 石川聡

はからずも影絵の裏に出てしまう しま・しましま

立法府ff外より失礼します まつりぺきん

豆撒の鬼を求めて隣町 しまねこくん

隣室に春が入院しましたよ しまねこくん

三寒と四温は別の箱として しまねこくん

中立の軍艦巻を募集中 岡村知昭

手羽先が飛んでいるので水曜日 岡村知昭

アカウントも凍る冬 ヤナ・ヤヌー

持ち帰りしますか春を立てますか しまねこくん

先づ脚を狙ふ刑事のやうに梅 たろりずむ

後期印象派のおでん 西沢葉火

美食家も冬もTENGAも鍋に消え 秋鹿町

怒号鑑定人のお出まし おかもとかも

無差別な鳥と私のツーショット 藤井皐

酔拳が出るほどはもう飲めなくて Tomoko

声誰だ誰だの声だいぬこびと おかもとかも

薬師如来に絆創膏を貼る(逃げる) 達雄

窓際の陽だまり踊る綿埃 こばやし南子

ほぼほぼほぼほぼほぼほぼ川柳だ 雪上牡丹餅

嫌なことばかり記憶に刻まれて 宮坂変哲

立春の暮れて八幡の藪知らず 花野玖

初午やきつねたれかな三姉妹 syusyu

対をなす振り子のように揺れる日々 涼閑

心が銀河に行きたがり うたたね凛

乱暴にプチプチ潰し思案顔 屑乃ハコ

鍵ッ子の木遣り唄(せまいながらも) 西脇祥貴

窓外に まなこ細める 立春や かのん

悪役の涙で創る海の虹 すずしろゆき

腹話術のため(内緒よ)ロウバイはそろそろ 石原とつき

この雪景色が北欧ならば しろとも

戸襖にピカチュウシール南南東 さー

云はなければ分らぬ芽甘藍の煮込み 菊池洋勝

氷点下二桁の立春灯油に任せても隙間風 日下昊

つまづいた先に椿が咲いてたよ 日月星香

小春日や雀も止まる鬼の角 鴨川ねぎ

覚めた白湯  気付いて流し  また沸かす カゲキ・ちゃけぞう

豆撒きや名残の豆を拾い食う せば

鬼やらい鬼の子らの見る父の背 天やん

夜も更けて 豆撒きセット 買いし人 電車侍

恵方巻きお腹をすかす子に行かず ゆりのはなこ

先に椅子とられ遠心力に酔う同じ過ち 雷

竜宮の埋土に使う恵方巻 さこ

冬木の芽日差し掴んで鉤手かな 雲心

こだわるな火より生まれる己持て 流天

寝酒して自撮りを撮ってアップする 紅志野パワーみのり

八人でペンギン歩き寒念仏 森内詩紋

冷えた手をつなぐ君へと寒譲る 茶熊さえこ

来年も一月の火をつけられる 蔭一郎

風は今我の味方となりて風 徳道かづみ

匙曰く私はいつもリリシスト ヨダレウルフコマソン(仮)

贄の枝眠る百舌鳥たちの如月   人見弐一

鋏の胸が上下するのを見ています のんのん

沈黙という歌が流れてきょう終わり 高良俊礼

あったかい布団で寝れるありがたや 涼

冬の底にまで来るなよスギ花粉 輪井ゆう

触覚を切られ銀河の回りだす 抹茶金魚

太陽が地球をパトロールしてる 嶋村らぴ

掃除機をかけても取れない問題児 黎明

微睡みを穿ちて午のしずり雪 mugwort

春隣SM倶楽部に誘はれる hyuutoppa

夜がふけるつらいつらいとまなこいう 麻丹mani

秘め事のときは無口になるスマホ 東こころ

白和えを信用できなくなる気温 おかもとかも

傷鳩のまだ羽ばたけり羽ばたけり 徳道かづみ

初夏の腕に女の名の刺青 人見弐一

末の冬折れたヒールを棄てられず Tomo

自粛中動かないのにお腹空く さくら

冬深しスープランチで息を吐く ムーキャット

他人というバックカントリーを滑る Ryu_sen

種だったことなど花は忘れてる 月波与生

ひとりだけきさらぎの語尾ま違える 月波与生

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◆ 7・7、5・7・5以外の短詩 

やな奴と思いながらも会ってみてよお頑張ってるなと思う空 む~みんママ

胎児型以外の寝方知らなくて今夜も毛布への収まりがいい。 一寒梅

シルバーかグレーがいいよ 白、黒は汚れが目立つ その他は目立つ たろりずむ 

最期まで片道切符の生き様を示して散った鮎川誠 水の眠り

きらきらと夜空に光るあの星はほんとはもうない僕らみたいだね はかなし

ココロって氷砂糖と思いきや綿菓子になる道化師の衣装 Somekawa Yukio

堕ちていく不幸を共に背負わせていいわけがない 手を離せない みさきゆう

つまらない弱音を吐いて生きていく心のゴミを人に晒して とるばどーる

春を待ち風は何れと舞い上がる優しさ越しに遠く伝えて 元さん

節分に鬼を追い出し福を呼ぶ鬼は心に棲むものなのに すずめ 

寝室に思い出ひたひた満たしゆき半熟卵の我を温める 何となく短歌

悪夢見て二時間経っても眠れないトラウマ満載パンドラの箱 凪ちひろ

適当に「南」と言えば良いものを今年はなんと南南東(しかもやや南) 一筆居士

消えてしまう2月はきっと冬と春 その狭間にてわけもわからず ふら

何故に満つや引くるかかなしみの潮の狭間に眺む月かも しみずわかな

来ないでと言われてつかずはなれずの影になりたし子の帰り道 小松 百合華

どうします200kgあるブツですよとドラマの人に訊かれてしまふ 水須ゆき子

見えぬ殻作って籠る我だったナイフで壊すキミは勇気で ゆいん

流れゆく季節は愛おしくもありただ惜しくあり憎しみを抱く 水也

四天王に選ばれたらアボカドを隠した場所で待ってるからね うめたなか

パンダたまるパンダたまるパンダ積まれる運ばれるまた知らない街 umi

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◆ 詩

何十年も前に教わった
きみのおすすめの曲
なんでだろ
ひとりの夜に
いまさら染みてく(一福千遥)

夏が遠くで鳴いている
海が吹雪に泣いている
春の涙はここではまだ
冷たく張りつめている(山田真佐明)

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◆ 作品評から

種だったことなど花は忘れてる 月波与生
 ~ケ・セラ・セラですね。(宮坂変哲)

小腹があさる冬の夜の戸棚 石川聡
 ~my belly rummages through the cupboard on a winter night(Asura’s Haiku)

オルゴール   夜が煮こごる 石川聡
 ~夜が煮こごる、素敵です。オルゴールに掛けているわけですが、単体で切り取っても自由律俳句として成り立ちそうです。(須能がる↑)

覚めた白湯  気付いて流し  また沸かす カゲキ・ちゃけぞう
 ~同じことをしたばかりでしたので、吹き出しました。
わたしだけじゃなかった、と暖かい気持ちになりました。(凪ちひろ)

つまらない弱音を吐いて生きていく心のゴミを人に晒して とるばどーる
 ~つい弱音はくとす〜っととるさまが。ありがとぅ御座います
って句のあとに 妙なタイミングの御礼。。。(mikisuzu)
 ~晒せるゴミは誰かの資源ですよ。(べ)

耳鳴りは星が生まれるオノマトペ 馬勝
 ~突然の耳鳴りはどこから来てどこへ去って行くのだろうか。時間軸が歪むような感覚はなるほど星が生まれる瞬間の音に似ているのかもしれない。(月波与生)

節分の闇を貫く血管痛 ǝǝɯouɐ
 ~血管痛?、、、僕の持病?後遺症?と同じかな?、、、寒さ大敵。。暖かくして夜を楽しんでください。。その内、眠れる思います。(講談大好き、書道大好き、BI大好き)

自分への義理チョコを買う来年は自分をもっと好きになりたい たろりずむ
 ~自分へのご褒美ではなくて「義理」。言われてみればポンコツに近づきながら動いてくれる自分を好きになる「義理」はある。好きになろう。(月波与生)

ピッて音したらおじさんも大根 秋鹿町
 ~ピッて音するおじさんがかわいい。最近ではクレーマーといえばおじさんのイメージがあるが、ほとんどのおじさんは無害で懸命だ。(月波与生)

声誰だ誰だの声だいぬこびと おかもとかも
 ~「声誰だ誰だの声だ」の仕掛けで「ん?」と思いましたが、その後の「いぬこびと」で「ん?ん?」となりました。…「いぬこびと」参りました。(まつりぺきん)

薬師如来に絆創膏を貼る(逃げる) 達雄
 ~楽しい!(石屋まあく)

自粛中動かないのにお腹空く さくら
 ~素晴らしい。腹が減るって言わないところがまた奥ゆかしいなぁ(ココ)

ひとりだけきさらぎの語尾ま違える 月波与生
 ~凄い!中7が炸裂しています!オリジナルの17音句は上5によって社会の中の個(孤独、孤立)まで読めて素晴らしいのですが、あえて上5無しのジュニークで読んでも充分イケる!と感じました。(石川聡)

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