さみしい夜の句会報 第95号を発行しました

さみしい夜の句会
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さみしい夜の句会報 第95号(2022.12.11-2022.12.18)

第95回の参加者は81名でした。ありがとうございました。参加された方の1作品以上を掲載しました。掲載のない方、誤字脱字等ありましたらDMにてご指摘下さい。

以前より何度かお知らせしていますが、作品のご投句は画像ではなくテキストにてツィートお願いします。画像データの場合週報に掲載しないことがありますのでご了承ください。画像をアップする場合はテキストとの併記をお願いいたします。

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◆ 参加者(81名)

みさきゆう、雪の空𝒮𝒪ℛ𝒜、M*A*S*H、しまねこくん、宮坂変哲、mugwort、syusyu、太代祐一、西脇祥貴、かのん、水の眠り、小松百合華、元さん、岡村知昭、しろとも、海馬、菊池洋勝、たろりずむ、鴨川ねぎ、抹茶金魚、おかもとかも、流天紳音(るてしお)、花野玖、黒穂+、森内詩紋、Ryu_sen、徳道かづみ、さー、む~みんママ、茶熊さえこ、ね、石川聡、霧雨魔理沙、まつりぺきん、電車侍、日月星香、星野響、桔梗菫、天やん、石原とつき、藤井皐、ESG、雪上牡丹餅、あ、えのぎさん、日下昊、のこりか庵、ゆりのはなこ、西沢葉火、土竜(もぐら)、雷(らい)、hyuutoppa、弌定住佳、蔭一郎、とわさき芽ぐみ、野々原 蝶子、蜜、Kaorin、金瀬達雄、千春、月硝子、雲上晴也、とるばどーる、風池陽一、涼閑、ぽっぽ 水須ゆき子、najmi、みや 水也、輪井ゆう、ばさ、tomokoenokida、冬憑(ふゆつき)、上峰子、直美、夏野ネコ、Moon、あこせみ、あらぴぃ、おけー、楢崎進弘、月波与生

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◆ 7・7詩、5・7・5詩

真ん中にひよこ浮かべるおでん鍋 しまねこくん

ボーナスの記帳は次の頁かな 菊池洋勝

絨毯から降りぬ未婚の40代 syusyu

換喩と読めばへびいちごパフェ 海馬

負けまいとすればするほどブロッコリー しまねこくん

葱の白さのいつかどこかの鎖骨 石原とつき

鳴りたての鈴に似ている星を呼ぶ とわさき芽ぐみ

重ね着の下ノーパンのアカウント 菊池洋勝

字が書けるようになったら鳴いてみろ 西沢葉火

干し柿を許そう事なきを得よう 藤井皐

青塗りの表札ここも道らしい 西脇祥貴

鱈汁やわが椀に避けよ目ん玉 syusyu

ちょうど良い化石を火打ち石にする 雪上牡丹餅

レッセフェール、レッセフェールと筆使い 海馬

誕生日それはロケットえんぴつね おかもとかも

回覧板で往復ビンタ 太代祐一

討論会のきらきら星変奏曲 Ryu_sen

夏場だけフラペチーノが湧く泉 おかもとかも

しまうまは素数を食べて育ちます 岡村知昭

湯を沸かす夜が溢れてこないよう 千春

冬将軍どうする?地球温暖化 M*A*S*H

パトラッシュ聖者の足下に眠る 宮坂変哲

「トイザらズキッズ」子が熱唱すクリスマス mugwort

初恋をハッシュタグにして閉じる 太代祐一

焦点を 結べる先に 時雨降る かのん

どこにでもありそうな嘘に赤を塗る しろとも

ニージュラの枕詞はグローリア たろりずむ

報われぬ 人魚の肉を喰った故 鴨川ねぎ

ドミノを始めるのも止めるのも猫 抹茶金魚

初春やオウム返しの年賀書き 流天

覚束ぬ男結びや日短 花野玖

憲法が先か平和が先なのか 黒穂+

縹渺の夕闇をゆくイェニチェリ 森内詩紋

勇敢な臆病者として生きる 徳道かづみ

ひとしれず抱えるものをひとりきり 茶熊さえこ

指先で探すの 今夜のぬくもりを ね

ガサガサに引っ掻かれた高層階のガラス 石川聡

久々に シール作りを しようかな 霧雨魔理沙

Round2 都道府県で討ち入りを まつりぺきん

遠景の 山透かしけり 冬木立 電車侍

冬支度慌てて探すストールを 日月星香

罫線にさよなら告げて冬の虹 星野響

冬将軍子等の声に笑んでみる 黎明

墓の底から見つめる目はあたし、子の背 天やん

ふるはせてなくためのむね冬薔薇 ESG

下戸だから燗のかげんは書けません あ

買い忘れた賀状に挫ける発売日 日下昊

鴉にも喰はれず皆で木守柿 のこりか庵

北国のトリセツ読めば凍死あり ゆりのはなこ

吹きすさぶ風のごとくか胸の内 土竜

グランドと名に付く廃ホテルのあばら 雷

冬の夜のたぬきうどんの灯かな hyuutoppa

憐れみはつまらぬ人の夢見草 弌定住佳

テレビの裏でぼた餅を食む 金瀬達雄

裏声で窓震わせる冬将軍 月硝子

北風や信号待ちはツーステップ 雲上晴也

ストウブの灯り真白い背な照らし とるばどーる

苦いめの塩を精製、涙から 涼閑 

冬竹を齧るリンリンを齧る najimi

白い雪の溶け染みた土の黒さ 輪井ゆう

交差点枯野原にも夕日さす tomokoenokida

孤独の夜胸を切り裂く冬の刻 冬憑

ここは水中きっと水中 上峰子

犬山城小さくなりて不如帰 あこせみ

ベジタリアンとする重力のはなし 月波与生

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◆ 7・7、5・7・5以外の短詩    

目を瞑る見えないとこを探るとき例えばポッケ例えばkiss みさきゆう

聞いてないことにしてって穴ぼこじゃないから私ここにいるから みさきゆう

帰り道めんどくさっと独り言黒いさくら猫うにゃっと鳴いた みさきゆう

あの人は背中に刺青があってそれは駅から家までの地図 蔭一郎

枯れていくサボテンに遣る水の粒きらわれてると多分知ってた 夏野ネコ

滲んでる冷たいスマホの君の名を震える指が着信拒否す 雪の空𝒮𝒪ℛ𝒜

めくるめく梨が林檎になる季節ゆっくりだって待っているから 水の眠り

羊水の海に沈んで眠るよう生きていくのはこんなに苦しい  小松百合華

月が消えまた現れてまた消える雲の演出たどって見つめ 元さん

青空にチャルチャルチャルとバスが来てまた雪降るねと学校へ行く さー

稚拙さを四六時中垂れ流す自覚なき者立ち去るがいい えのきさん

10年の歳月を経て逢う君が言う「禁煙で!」やめてた煙 Kaorin

講堂の掃除はロボに移行して上位職としての落ち葉掃き さー

幼くも姉妹でしてる半分こに三個パックのヨーグルト編 風池陽一

猫ふたつ布団を上げて転がせばうにゃんふにゃんと文句を言へり ぽっぽ

誰かまで届かないでよ見ないでよ叫ぶ声など聞きもしないで みや

硝子戸の向かふに見えし影さへも砕けた時に心留めて ぱさ

過ぎし日のおのが天職顧みる知らずと続く父からの血か 直美

君想い摘まず眺むる白花は清けき人の涙にも似て Moon

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◆ 詩

そうね
この世では結ばれぬ人
前世で兄弟来世いでまた友人
ずーと同じ故郷で笑っていたいね (む~みんママ)

コンビニで
買った愛を抱きしめて
貴方は珈琲
私はみるく珈琲 (蜜)

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◆ 作品評から

マフラーを巻いた残りが顔らしい しまねこくん
 ~「あなたの顔を覚えられなくて」と言われると言われた方が「特徴の無い顔でスマン」などと自傷してしまうが、「そんなバカとは付き合いをやめなさい」が正しい選択。(月波与生)

パラレルパ ラレルパラレル パラレルパ 世界は廻るねじれて廻る みさきゆう
 ~パラレルを繰り返すとだんだんバブリング音にも聴こえてくる。並行するたくさんの「イフ」がある世界。(月波与生)

帰り道めんどくさっと独り言黒いさくら猫うにゃっと鳴いた みさきゆう
 ~この歌好きだなぁ、「うにゃ」が良きね(あらぴぃ)

聞いてないことにしてって穴ぼこじゃないから私ここにいるから みさきゆう
 ~時として、愚痴や悪口は聞いてくれる人に圧力をかける行為になる。鬱憤への賛同を求められると苦しくなる。黙っててよー?って言われると「ゴミ箱じゃあないよ、私は」と……(森内詩紋)

洗つたらおでんと分からない竹輪 しまねこくん
 ~おでんが美味しい季節になりました。家(青森)ではおでんに竹輪麩を入れる習慣がなく長い間竹輪と竹輪麩は同じものと思ってました。「洗つたら」が面白いですね。(月波与生)

卵とじにされる覚悟があります少しの熱で固まりきらない 夜間戦闘
 ~いろんな覚悟があるものだが卵とじにされる覚悟はなかった。覚悟と勇気、世界は(だいたい)この二つから成り立っている。(月波与生)

10年の歳月を経て逢う君が言う「禁煙で!」やめてた煙Kaorin
 ~久方ぶりの再会。昔は煙草吸っても何も言わなかったのに、今は禁煙と言われてしまった。時の流れとお互いの状況の移り変わりを感じる一句。(おけー)

テレビの裏でぼた餅を食む 金瀬達雄
 ~こちらのほうがリアリティーがあって良いと思います。しかも面白いし。(楢崎進弘)

アドヴェント抽斗に小さな星座 星野響
 ~アドヴェントも少し前までは知らない人も多かったが今やニトリでもカレンダーを売ってるくらい定着した。「抽斗から星座」がダイナミックなので「小さな」は饒舌かもしれない。(月波与生)

HBとHを使う彼女からもらった先の尖った2B 風池陽一
 ~いらないからくれたのかためを思ってくれたのか。「先の尖った2B」が二人の関係性を表しているような。(月波与生)

ドンキでは買えないほうの月明かり とわさき芽ぐみ
 ~ドンキへでは買い物ではなく買えないものを確かめに行っているのだろうか。買うものが減ると身の回りが穏やかになり時間が増えていく。(月波与生)

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◆ 第95回句会報ダウンロードはこちらから

第95回句会報(PDF)

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